20091231 半年を振り返って
Pirelliに乗り始めてはや半年が経過、ちょうど年末でもあるし少し振り返ってみたい。
全体的には非常に良くできた車で文句をつけるところが非常に少ない。
ボディー剛性はまずまずで、言われているほど硬くないように感じる。ねじれた路面をゆっくり通過する際にはギシギシと軋むので静的には硬いわけではない。しかし走るとそこそこの剛性を見せて足を良く動かす、非常に乗っていて安心感がある。ハンドリングはFFとしてはこんなものか、独特のタイミングで曲がっていくがそれに慣れるとスタビリティーは非常に高い。全般的にはアンダーステアーである。
エンジンはこれまた非常に実用域でのおいしさが目立つ、多用する中速域でのトルク感がたっぷりで加速がおいしい。高回転はそれほどでもない。
ブレーキに関しては純正パッドでは止まる寸前の効きがイマイチであるが、高速域からのブレーキングは非常に良い印象、この速度域にターゲットを合わしているものと思われる。
内装関係ではシートは純正シートでは出色の出来、長距離でも非常に楽にドライビングできる。また後部シートやラゲッジ等も小さすぎず、ボディーサイズからは想像できないほど実用性が高い。
特質すべきはヘッドライトの配光、これは今までの車の中で最も優秀である。ロービームは結構普通だが、ハイビームは的を得た配光で文句のつけようが無い。
褒めることばかりであるが、惜しいのはオーラが出ていないこと。Pirelliであっても外観はただのGOLF5であるから、周りの車がビックリするほどのドラマは無い。
もう少し経年変化を見ていこうと思う。
20091206 リフトに上げてみて
右後ろタイヤがスローパンク、1週間で0.5kpaほど空気が減ってしまう。外観では確認できないのでタイヤショップへ持ち込んでみた。さすが餅は餅屋とうだけのことはある、すぐにバルブの不具合を発見し交換。その際にリフトに上げたので下から覗いてみた。
タイヤのバルブ自体の交換は一旦タイヤを外してバルブを取替え、これはすぐに終了。せっかくリフトに上げたので下から覗いてみると。
まず目立つのがタンク、これはリアアクスルよりも前に付いている、うまく重量配分を考えている。次にタンクの前のフロアにカバーがかかっている。良く見ると後端が盛り上がってフィンの形状になっている?これを横から覗いてみると、やはりフィンのようになっていて整流効果があるのかしら?グランドエフェクターみたいに斜めにはなっていないので、ここで負力が発生するとは思えないけど、たぶんその後のタンクとかサスペンションアームとかのあたりの空気の流れを整える仕掛けと想像される。
マフラーのセンター部分にはボディー補強用のブレーズが見える。GOLF5結構芸が細かい。
20090819 GTIとPIRELLI比較
カタログ眺めているとノーマルGTIとの差が気になったので整理を行う。
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Golf GTI |
Golf GTI Pirelli |
備考 |
車両形式 |
ABA-1KAXX |
ABA-1KBYD |
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全長×全幅×全高 |
4,225×1,760×1,495 |
4,225×1,760×1,500 |
高さが異なる、タイヤの差か? |
最低地上高 |
115 |
120 |
タイヤの差か? |
車両重量 |
1,460 |
1,440 |
DSG同士 |
燃料消費率 |
12.6 |
12.2 |
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エンジン形式 |
BWA |
BYD |
ベースとなるエンジンが異なる |
出力/トルク |
200/28.6 |
230/30.6 |
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変速比 |
3.461/2.150/1.464/1.078/1.093/0.921 |
3.461/2.045/1.464/1.078/1.093/0.921 |
2速が異なる、最終減速比は同一 |
こうしてデータを比較するとエンジンとミッションが異なることが分かる。これ以外にカタログデータに現れない部分が沢山あるようなので情報収集してみたい。
20090813 洗車
出雲行きで雨も降ったし虫も沢山くっ付いたので初の洗車。ボディーサイズが小さく非常に洗車しやすい。しかし色が黒いので非常に気を使うのは玉に瑕。思っていたよりもブレーキダストは酷くなく逆に少ないほうかもしれない。今までは錆びていたローターの影響でダストが沢山出ていたものと思われる。
20090802 下回り観察
ピレリをジャッキアップして下回りを観察してみた。
まずエンジン下のサブフレームはアルミ製で贅沢なつくり、BMWも含めてこういったアルミのサブフレームは始めて見た。黒い鋳鉄製のロアアームがこのサブフレームにマウントされている。ロアアームの前方側ジョイントは一般的なゴムブッシュタイプで1方向にのみ動くタイプ。各パーツのクリアランスが微妙で精巧なつくりである(メンテしにくそう)。
後ろ側のジョイントはサブフレームにゴムブッシュで連結されている、ここもアルミのフレーム。フェンダー内部のカバーは非常に簡素で中央のストラット部分はカバーがない、かけるところにはかけてコストダウンするところは簡素になっていて非常に分かりやすい構造。
なるべく重量配分を適正化しようとした努力が伺える作りをしていてコストがかかっている。耐久性にはアルミなだけに心配なところであるが、数を売ったモデル且つ最終モデルであるので心配はないのであろう。
方やリアサスペンション周り、注目すべきはリアサスのアームの有効長が非常に長いこと。ほぼ車の中央にピポッドがあって長いアームを構成している、またそのアーム自体も非常に剛性が高そうな構造である。リアはフロントと逆に重量配分のことを考えないでも良いのでアームやサブフレームも鉄製である。
ついでにホイールの観察。ボルトは接触部がラウンド形状でRには種類があるらしい。
ボルトに合わせてホイールの座金もランド形状、ピレリのホイールもラウンドである。純正GTIホイールも同じくラウンド形状。
20090708 外観
ピレリの外観は通常のGOLF5GTIとほとんど変わらない。外観で言えばスポイラー類がボディー同色、Pirelliバッチがリアに付き、ホイールが異なるのみ。これらを除けば分からない、通好みな車である。特に今回はボディー色が黒なのでスポイラー類も埋没している。
フロントタイヤ&ホイールのオフセット設定はかなりアグレッシブで前から見るとはみ出しかも?ノーマルでもかなりのネガティブキャンバーが付いていて、おおよそ1.5度くらいか。
専用のホイール、7.5J×18 ET51。ブレーキはGTIと同じもの。
フロントのスポイラー控えめなものが着いている(同色)、ちゃんとクリアランスがありダート走行でも大丈夫だった!?
20090708 内装
内装は特に目立ったところはシートくらいで後はGTIとほぼ変わらず。
随所に楽しい工夫がある。たとえばセンターコンソールにドリンクホルダーがあるのだが、その仕切りが取り外すことができて実は栓抜きだったりする。栓抜きを利用する機会はほぼ無いとは思うが遊び心が感じられてほほえましい(これはゴルフ共通)。ピレリだけステアリング・サイドブレーキ・シート等のステッチが黄色となる、汚れてしまいそうであるが・・・。
ピレリの特徴であるシート、サイドは革でセンター部分がマイクロファイバーという素材らしい。座った感じは滑らず沈み込み過ぎず適切な感じであるが、若干夏場は暑そうである。また履いているタイヤとパターンを比較してみたが実際のタイヤのパターンとは異なる(笑)。
20090708 エンジンまわり
エンジン周りはなんらノーマルGTIと変わらず、見ても面白くもなんとも無い。よく見てみるとバッテリーの搭載位置が少し後ろのほうにあったり重量配分に気を使っているような印象である。またストラット上部がカバーされていてサスペンションを交換したときに減衰調整とかする際に面倒くさいかもしれない。
20090627 納車 30キロ
無事納車、ディーラーさんまで前車で引き取りに行く、引取時の走行距離は30キロ。少しだけコックピットドリルを受ける、GOLF独特の操作がいくつかあるような感じ。そのまま出石へツーリング。
ピレリについては今回の買い替え騒動が持ち上がる前は、この限定車があるとは知らなかった。もちろんGOLF5GTIは知っていたが、GOLF6のほうへ目が行ってしまっていたためノーマーク状態。ディーラーでこのモデルの存在を知ってから情報収集するも、国内ではあまり情報が無い状態。かろうじてピレリの諸先輩方のWebで確認できる程度であった。しかしその内容がかなり濃く、この限定車の実際の実力と言うか中身が素晴らしいことに気が付いた次第である。情報が集まっていないのでどこが特別なのかまだ良く分からないが、時間をかけて情報収集をしてみようと思う。
実質4ドアの限定車は世界になく、この仕様のGOLF5GTIは世界で1000台限定という形になるらしい。
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