日産のマーチと言えばコロンとした外観で愛らしい路線が定着していた。
その丸いマーチが新しくなって2016パリショーで発表されている。
その外観を見たのだがすでにこれはマーチでは無いのだった。
最新のデザインではあるけれど個性を失って見ただけではどこのメーカーの車か分からない。
そんな新型マーチを見てみた。
最近のマーチは丸いが初代は四角かったのだ
マーチの歴代を見てみると面白い事が分かる。
初代のマーチK10は1989年発売でスーパーターボというグレードを持ちちょっとした過激な車だったのだ。
K10マーチのスーパーターボ
そのデザインは四角くてカクカクと角ばっていたが非常にシンプルでクリーンなラインで好感のもてるデザインだった。
そのスーパーターボは実はベースモデルがある。
マーチ0.9Rと言う競技ベース車があった。
ラリーで使われる事が前提の車でネーミング通り930ccからターボ+スーパーチャージャーで110馬力の出力を持っていた。
この市販バージョンがマーチスーパーターボというわけなのだ。
K11マーチは丸くなった
そんな出だしから過激なマーチだったのだ。
その後2代目K11マーチから少し丸くなり可愛らしい外観となった。
可愛くなった外観らしく内容も大人しくなりちっとも面白味のないコンパクトカーとなってしまったのだった。
K12マーチにはオーテックのメカチューン車があった
その後は3代目K12マーチが出てオーテックがチューニングした12SRが出てマニアックな層に受けた。
コンパクトカー好きな管理人TomTomもこのK12マーチの12SRは何度も見に行ったものだ。
以前はMTという事もあり価格が高止まりだったが最近ではこなれて来た。
程度の良いタマを見つけて今乗るのも面白いだろう。
K13マーチは少々駄作だった
そして日本では現行の4代目K13マーチになる。
このK13マーチは2010年に発売開始された当初はスポーツモデルが無くこれまた面白味のない車となっていた。
やっと2013年になってNISMOモデルがラインアップされて少しだけスポーティー度がアップした。
NISMOモデルはなんだか急ごしらえの印象が強く最初からK13マーチはNISMOモデルをラインアップしていたら良かったのにと思う。
新型K14マーチは路線変更?!
さて2016パリショーで発表された新型マーチ(勝手にK14マーチとする)だが外観に関して言えばこれまでの路線とは決別したようだ。
このクラスのBセグメントコンパクトカーらしく変身している。
コンパクトカーの主要な顧客である若い層に受けるようにデザインはスポーティーな印象を受けるものとなった。
ただK13マーチのような独自路線の強烈な個性は感じない無難な印象だ。
ただ残念なのはホンダのフィットとフロント部分が似ていると思わせる事だ。
最初にこのK14マーチの外観を見た時にホンダからのOEMか?と思ってしまったほどだ。
冷静に考えてみるとルノー日産がそんな事をするはずも無いのでヨーロッパと日本での中庸を取ったようなデザインとなっている。
新型K14マーチのエンジンは3種が用意されるこれはCLIOと同じだ
新型K14マーチのエンジンは3種類用意されていてこちらもなかなかソツがないラインアップとなっている。
新型K14マーチのエンジンラインアップ
- ガソリン1.0L 73PS
- ガソリンターボ0.9L 90PS
- ディーゼルターボ1.5L 90PS
このエンジンラインアップを見ていて気付いたのだがルノーのCLIOと同じなのだ。
想像するにルノー日産アライアンス内での車台の共通化として新型K14マーチはCLIOのモノを使ったのだろう。
とするとこのエンジンラインアップは理解しやすい。
ルノーCLIOの日産版K14マーチ
ルノーCLIOと日産新型K14マーチの元が同じならエンジンも同じなのは当然だ。
そればかりか勝手に様々事を想像してしまう。
ルノーCLIOには「Clio RS 220 Trophy EDC」という220hpのパワーを誇るホットハッチがある。
つまり新型K14マーチはこれらのCLIOのパワープラントや足回り等の資産を使う事が出来るという事だ。
まだ新型K14マーチは発表されたばかりだが「Clio RS 220 Trophy EDC」のようにターボではなくNAで過激なバージョンを作ってくれたりしたら非常に楽しいことになると思う。
やっちゃえ日産!
今回はこのへんで
では