今回の件はトヨタがスズキに泣き付かれて助け船を出したというのが真相だろう。
スズキも管理人が好きな自動車メーカーではあるが最近は迷いが見られる。
スズキの車自体は全体的には良く出来ているのだが最近の経営戦略やマーケティングが何かおかしい。
提携話では過去に何度も迷走したスズキだが行きつくべきところへ行きついたという事だろうか。
提携話では右往左往というのが実態のスズキ
スズキが過去に提携を行っていた相手(GMとVW)はいずれも超巨大な自動車メーカーでありビッグネームだった。
もちろん今回の提携相手のトヨタも世界一の自動車メーカーだし巨大な事には変わりない。
これまでの相手と異なるのは同じ言語でお話ができる事ではなかろうか。
それに今回は人脈もあると見え、お話を持ち込みやすかったようだ。
まだ提携をするためのお話をしましょうという段階なので安心はできないがスズキがステップを一段上がったのは間違いない。
スズキは自らが得意とする小さな車を専門としているがラインアップは意外と広い。
例えばロータスのようにスポーツカー専業というニッチ狙いの自動車メーカーでもない。
簡単に言うとBセグメント以下という条件が付くがBセグメント総合自動車メーカーと言う雰囲気なのだ。
それだけ小規模な自動車メーカーが生き残るには難しい時代だという事だ。
スズキの車は現行エスクード2.4以降良くなってきた
スズキの車は昔から少しマニアックなところがあって面白い自動車メーカーだという印象だった。
管理人TomTomにとってスズキの印象はちょっと古いがカルタスGTIという見た目は普通の小型ハッチバック車だが中身はじゃじゃ馬というモデルの印象が強烈だった。
お話しを現代に引き戻そう。
管理人TomTomはZC31スイフトスポーツに乗っていたことがある。
このZC31スイフトはボディーが非常に良く出来ていて剛性が高かった。
エンジンは1.6LのNAで面白いエンジンでは無かったがボディが良かったせいである程度楽しめた。
この頃のスズキはエスクード2.4が出た頃から明らかに車の作りが変わって非常に良くなった。
スズキは小さな車を作らすとなかなか良い仕事をする。
最近のスズキの印象だが全体的にボディーは良いのだがパワートレインが遅れているのは明らかだ。
スカッとするスポーツできるガソリンエンジンが無い。
またヨーロッパで出しているディーゼルエンジンでもこれといった特徴が無い。
それに加えてミッションの開発が立ち遅れているのが明白だ。
ますます厳しくなるエミッションコントロールに対応できるEV系の技術も無い。
つまりスズキは開発に金のかかる部分が弱いのだ。
インドでは圧倒的な強みを持つが・・・
ご存じの通りインドではスズキの製造子会社があり強みを持っている。
小型車+アジアという組み合わせではスズキが生きてくる。
だがそれ以外は少々さみしいというか展望が見えないというのが正直なところだろう。
もっと何かに特化した自動車メーカーにならないと生き残れないだろう。
スズキの存在感を示すようなかつてのカプチーノのような強烈な車が必要なのかもしれない。
ちょっとした老害だろうと思う
今のスズキは現会長が育て上げたのは間違いないが、もったいないのは良い後継者に恵まれていない事だ。
それだけに現会長からすればスズキと言う自動車メーカーをまるでわが子のように思っているに違いない。
そういった雰囲気はユーザーとして見ているとうっすらと感じるのだった。
しかし、ええ加減に若いモンに経営をバトンタッチする事が必要だ。
そうしたいのはやまやまだが後継者が育っていない。
そうしたジレンマを含んだまま進んできた。
今までの自動車メーカー他社との提携話もうまくいっていない。
将来的な経営展望や技術展望はまだまだ見えてないのだ。
現会長はきっとこの状況を大変気にしているだろうし焦ってもいるだろうと思うのだ。
早くスズキの行く道を示さなくてはならない。
スズキの現状は現会長がトップの座に長く座りすぎたちょっとした老害なのだ。
トヨタは駆け込み寺的存在
一方のトヨタは世界一の自動車メーカーになった。
その傘下には日野やダイハツといった各々の分野では存在感のある企業が並んでいる。
スバルについても資本提携関係にあり一部の株式をトヨタが持つ企業だがトヨタ色は薄い。
マツダについてもトヨタの技術提携先となっている。
現時点では日本国内においてトヨタと関係の無い乗用車メーカーは日産とホンダくらいなのだ。
そこにスズキが加わった訳だ。
スズキとトヨタの関係は今後どのように進むのかは分からないがトヨタが吸収してしまうかもしれない。
またはダイハツと合体させてしまうかもしれない。
そうなるとダイハツとの関係が気になるが当然車種の統合があるだろう。
トヨタからすれば当然のことながら競争力のある商品を残していくという選択肢しかない。
こういったことを見ているとトヨタは駆け込み寺的な存在となった感がある。
それだけトヨタの影響力が増しているということでもある。
そもそも日本国内において自動車メーカーの数が多いということもある。
今までも吸収されたり合併したりして今日の姿があるのだ。
今回のスズキとトヨタの関係も長い歴史の中の一幕なのだろう。
ただ残念なのはダイハツもそうだが牙を抜かれたように大人しくなってしまったことだ。
かつてのダイハツはそれは面白い車を作っていたのだった。
トヨタと関係を持つことで牙を抜かれてしまうのはもったいないような気がする。
スズキにはこうした事にならないように希望するのだった。
管理人TomTomは個人的にトヨタもスズキも好きなメーカーなだけにこれからのスズキとトヨタの関係を見守っていきたいと思っている。
今回はこのへんで
では