イロイロあってついに管理人はS660にフルバケットシートを入れることを決意した。
どうにもこうにもS660の純正シートが体にまったく合わない。
前回の弾丸ツアーのダメージがなんと3週間も引きずっているのだった。
純正シートのままだとS660まで嫌いになってしまいそうだ。
そこでさっそくフルバケットシートを手に入れるためにお店に行ってきたのだった。
そんなフルバケットシートの事を書いてみた。
「A.i.R.」 bride-jp.com
一般的になったフルバケットシート
リクライニングシートはレカロLSやSR6を購入したことがあるがフルバケットシートを買うなんて何年ぶりだろうか。
ラリーをやっていた頃に買ったのが最後だから、かれこれ30年ぶりとなる。
その頃はフルバケットシートを装着している人なんて競技をやっている人くらいしかいなかった。
それが現在では随分と一般的になったと思う。
今回管理人TomTomがフルバケットシートを購入したのも競技に参加するわけではなく一般的なツーリング用途なのだ。
車がS660で2シーターなのでどうせリクライニングできないという割り切りもある。
それにいつも旧人類体型では問題となる頭上の空間確保についてはフルバケットシートに勝る解決策はない。
という理由で今回はリクライニングバケットシートではなくフルバケットシートを選択した。
だがタイトなフルバケットシートの窮屈さは十分理解しているつもりだ。
競技をしている時に装着していたフルバケットシートは腰の幅がミニマムで腰骨がシートに擦れて皮が剥けるほどタイトだった。
その時は若いからそんなことも我慢できたと思う。
今となってはそんな辛い思いはしたくないというのが正直なところ。
ストイックなフルバケットシート
管理人TomTomがイメージしているフルバケットシートは腰骨が擦れて皮が剥けるようなストイックなものだ。
だがそれは昔のこと。
今ではニーズが多様化し様々なモノが存在する。
もちろんサーキット走行や競技に出るためにストイックなフルバケットシートを求めるニーズがある。
これらとは別に特に2シーター車で快適に過ごすためのフルバケットシートというジャンルが出来ていると思う。
例えばロータス エリーゼを始めとする各車種やロードスターのようなオープン2シーターのような車だ。
これらは競技志向なストイックな性格ではなく、どちらかと言うと快適さを求める方向性だろう。
今回S660にフルバケットシートを導入するに当たって管理人TomTomが考えたことはこの事だ。
一般的なフルバケットシートでは乗り込んでしまえばホールド性は素晴らしくってこれはこれで良い。
だがツーリング等々で使用するような用途では乗降性は非常に重要だと思う。
走っている時のホールド性を多少犠牲にしても乗降性を確保したいと思った。
つまり純正シートと競技用フルバケットシートの中間的な存在だ。
というわけで管理人TomTomは最初はエスケレートのフルバケットシートを候補に上げていたのだった。
だが、このエスケレートのフルバケットシートはなかなか試座する機会がないことが玉にキズである。
購入してから自分の想像とえらく違う!という事態を避けるためにもフルバケットシートでは試座してみないと踏み切れない。
その点、レカロやブリッドは試座できるところが多くて実際に試すことが可能だ。
ESQUELETO TYPE-660 esqueleto.jp
昔はレカロなんて高嶺の花だった
管理人TomTomがラリー競技にのめり込んでいた頃のフルバケットシートは無印が多かった。
確立されたブランドとしては記憶が定かではないがオートルックとかがあったように思う。
無印のフルバケットシートはどこが製造しているか不明だったが結構種類があって好みの形状を選択できた。
管理人TomTomがちょうどKP61に乗っている頃にショルダーのサポート付きのフルバケットシートが出てきた。
いまだに思うのだがショルダーサポートは身体と合わないと(体のほうが大きい)邪魔なだけだ。
管理人TomTomの場合はこうした無印のフルバケットシートでも新品で購入できる状況ではなく中古品がほとんどだった。
当時レカロのシートはどの機種でもかなり高価で珍しかった。
競技で使用するフルバケットシートについてはラリーの会場に行ってレカロのフルバケットシートを装着した車両があると一同「ほぉ~」っとなったものだ。
それほどレカロのフルバケットシートは珍しく貴重で高価だった。
現代ではそれこそ車のパーツを扱うショップならほとんど扱っているのではないだろうか?
どこでも手に入るようになり価格も相対的に安くなった。
おまけに車検対応で今は良いことづくめだと思う。
ゆる~い フルバケットシート
管理人TomTomはこうした環境にいたのでフルバケットシートはタイトで身体が痛いほどのタイトさでないと用をなさないと思っていた。
やっと最近ではこうした考え方から脱却して乗降性を除けば座ってしまえばかなり快適だと思えるようになった。
現代のフルバケットシートに長時間座っていても身体が痛くなるところはないし、身体をあずけることができるのでかなり快適だ。
夏場は身体と密着しているので少々蒸れるがそれは玉にキズというところだろう。
管理人TomTomもこうした乗降性が良くてある程度身体のサポートもできるフルバケットシートを探していたのだがなかなか無いものだ。
そこでロータス エリーゼやロードスター等によく使われるエスケレートが第一候補となった。
だが前述のように試座できるところが非常に限られていて機会がなかったのだ。
またヒストリックカー向けのフルバケットシート(サイドが低いモノがある)も検討をしてみたがヘッドレストが無かったり車検対応ではないので諦めた。
今回管理人TomTomがS660用に選択したのは前から気になっていたBRIDEの「A.i.R.」というモデルだ。
この「A.i.R.」は登場した時にS660に装着されて公開されたと記憶している。
それだけにS660のようなタイトな車内にフィットするというコンセプトで作られている。
さらにホールドがかなりゆるいのだ。
「A.i.R.」に試座してみると分かるがフルバケットシートなのに締め付ける部分が全く無い。
快適方向へ振ったフルバケットシートなのだ。
さらに太もも部分も浅くなっていて乗降性が非常に良い。
こういうフルバケットシートを望んでいた人は多いのではないだろうか?
「A.i.R.」はタイトな車内のS660にはピッタリだと思う。
「A.i.R.」の納期は4ヶ月待ち…
どうもS660に関わるパーツは納期がかかるものがおおいらしい。
無限ハードトップの際にも7ヶ月待たされた。
今回の「A.i.R.」も管理人TomTomが訪れたショップでは2017年8月現在4ヶ月待ちということだ。
他のフルバケットシートは早く手に入るモデルもあったが盆前には無理みたいだった。
どうせ待つなら「A.i.R.」を待ってみようという気になったのだ。
それは管理人TomTomのS660に求める目的と「A.i.R.」の性格が合致していると思ったからだ。
多少緩くてもサーキットを走るという目的ではないので十分許容範囲だ。
さらに乗降性がある程度確保されているのが大いにうれしいところなのだ。
しかしこんなに納期がかかる汎用パーツも珍しい。
車種ごとの専用パーツならある程度ロットがまとまってから作るとかという事情があることが多いので納期がかかることもある。
だが「A.i.R.」の場合は通常の汎用のパーツなのでよっぽどのことがあるのだろう。ショップの人に聞くと「A.i.R.」はシルバーに輝くベルトホール部分のパーツが遅れの原因ということだった。
納期がかかる原因としてはシルバーのシェル自体が遅れの原因という事だった。
なんでも、製造から上がってくるシェルを検査しパスしたものだけが市場へ出て来るということで検査でハネられる数が多いとなかなか出てこないということになるらしいのだ。
それだけ厳しいチェックをしているということなのだろう。
まぁこれだけはどうしようもないので気長に待つしか無い。
やっぱりS660は金食い虫だと思う
S660を乗り込んでいくと、こだわった部分とコストの制約なのか手を抜いた部分がよく分かる。
元々ホンダ車のシートは腰のサポート具合が弱く身体に合わないという事もある。
さらにスペースの問題でかなり簡略化したような形跡も伺えるのだった。
以前にS660は金食い虫になる可能性が高いと書いた。
管理人TomTomも順調にパーツを投入してきている。
最初にタイヤホイール、次に無限ハードトップ、さらにブレーキパッド、そして今回のフルバケットシートだ。
自分で言うのもなんだが、きっと次はS660にもっとシットリとした乗心地を求めてサスペンションに手を出してしまうに違いないと思う。
なんせS660の純正サスペンションは走るにはなかなか良い感じだがダンパーが突っ張り気味で乗心地が悪く体にこたえるのだった。
どんどん深みにハマっていくのが怖い今日このごろである。
今回はこのへんで
では