管理人のS660の1年点検の案内が舞い込んだ。
その入庫日程を相談しに久しぶりにディーラーまで行ってきた。
せっかくディーラーまで行ったので新型N-BOXのノンターボ版に試乗させていただいた。
このノンターボの新型N-BOXは巷では軽自動車のVTECと呼ばれていてS660に搭載されている「S07A」の改良型の「S07B」となっている。
このエンジンがどんなエンジンなのか試してきた。
VTECってなんなん?
VTECというのはホンダのエンジンにおいてカムプロフィールを切り替えるシステムのことだ。
ある回転数になると、より過激なカムプロフィールに機械的に切り替わる仕組みとなっている。
VTEC機構を持ったエンジンを運転してみると、ある回転数からエンジンの性格が切り替わるのがよく分かる。
まるで途中からターボが急に効いたような感じといえば分かるだろうか。
この機構を持っているので中低回転域はトルクフルに、高回転域はよく回りパワーが出る設定とすることができる。
日常の使いやすさと高回転域の気持ちの良さが両立できる画期的な機構だ。
VTEC機構を持ったエンジンの車を運転すると回さないと意外と燃費が良いのはこのためだ。
今回新型N-BOXに積まれた新開発エンジン「S07B」はこのVTEC機構を吸気側に利用してi-VTECとしている。
honda.co.jp
N-BOX自体はマルチユースなよく出来た車
管理人TomTomは普段はBRZやS660に乗っているのでN-BOXに対しての感想と言われてもなかなか難しい。
試乗させていただいた固体はN-BOXのGグレードでNAモデルでは一番の高級モデルだった。
ちなみにこの個体の走行距離は100kmほどでおろしたてのバリバリの新車だ。
試乗車で走り出した際の第一印象はブワーンと乗り心地が良いことが印象的だった。
街中でもよく動く当たりの柔らかい足回りでかなり初期ロールする。
だけど一定のところまで行くとそれが止まるという感じだろうか。
街中ではすごく乗り心地がよいが高速道路等ではどうなるのかと思った。
室内は広く軽自動車とは思えないほどの快適性を持つ。
シートの前後スライドが凄いことになっていて前後席ともに様々なアレンジが可能。
視界も良く特に左右のピラー周りはよく工夫されていると感じた。
運転席周りのコントロール類は多少小づくりで年寄りには小さいと思うが操作で迷うことはない。
惜しいのはインパネがプラスティッキーで質感が悪い。
もう少しだけ質感が良いとぐっと印象が良くなるだろう。
各コントロール類だがステアリングは軽すぎるが十分フィードバックが感じられこの手の車としては良い感触だ。
アクセルやブレーキはあまり装飾がなくって素直な味付けだった。
アイドリングストップからの復帰は音も静かだが、緩めたブレーキのせいもあり少し飛び出してしまうのが残念。
これはブレーキの緩め方で解決するのかもしれない。
新型N-BOXは軽自動車ではあるが4人乗車での街中利用なら全く不満は無いだろうと思った。
それほどマルチに日常使用できるモデルだ。
軽自動車初のVTECはどうなのだ?
管理人TomTomはそもそもN-BOXに乗ったのが今回はじめてだったので比較する対象がないのをご了承いただきたい。
新型N-BOXはボディーもエンジンも全てが新しくなっている。
新型N-BOXに乗り込み走り出すとノンターボにかかわらず低速トルクに余裕があることに気づいた。
走り出しが軽いのだ。
これがロングストローク化とVTECの効果なのだろう。
全体的には町中を走る限り動力性能に不満はなさそうだ。
VTECを積んだというのも特徴だが、ボディーが80kgも軽量化されているというところもミソだろう。
と言ってもNAのGグレードFFモデルでも890kgあり背が高い(1,790mm)ので軽々感は無い。
ミッションはCVTなのだがCVT特有の車速とエンジン回転がシンクロしないという印象は薄い。
どちらかと言うと普通のトルコンATのように感じた。
アクセルの踏み込み量とエンジン回転、それに車速がシンクロして違和感がない。
かなりそうした感覚的な部分を詰めたということが感じ取れる。
こうして見ると新型N-BOXはNAでやっと普通の状態になったということだと思う。
今までの軽自動車のハイトワゴンのNAモデルは我慢すべきところが多かったということだ。
良い時代になったものだ
今まで軽自動車といえばなにかしら我慢をする部分が残ってしまうという事が多かったと思う。
だが今回新型N-BOXに試乗してみて、街中であればという条件付きだがNAモデルでも動力性能は我慢すべきところがなくなっている。
さらに車内の使い勝手や細かい配慮等々で日常使いでは文句のつけようがないのではないだろうか。
日常の足に使用する車は実用性が第一だ。
そこを追求した新型N-BOXはよく出来ているし日本国内でのヒット商品だけにホンダの力の入れようが伝わってくる。
さらに感心したのが安全装備で全グレードに搭載されたホンダセンシングは現時点では十分な性能を持っている。
普段使いの実用車の装備(安全装備も含めて)がグレードアップされて普通に手に入るようになったことは良いことだ。
新型N-BOXは前回紹介した新型FK8シビック Type-Rとは正反対の立ち位置の車だがこれもホンダなのだろう。
新型FK8シビック Type-Rも新型N-BOXもそれぞれのジャンルで良く出来た車だ。
最近のホンダはやればできるのだが、その方向性が定まらず全体的にチグハグな部分が多く感じる。
全体的に1本筋を通して欲しいと思った。
今回はこのへんで
では