管理人は兵庫県の東の端っこに住んでいるので雪が積もるのは非常に珍しい。
おかげでスタッドレスタイヤも持っていないのだ。
しかし、ここのところの寒波で先々週に峠を超えた際に雪に遭遇した。
標高が300mほどの峠だったが外気温も3℃を下回り、S660に装備してある外気温計が点滅した。
この時、幸いにも雪は大したことはなく道路の端っこに少しある程度だった。
雪を見て思い出したことがある、それは低μ路での挙動はそのクルマの本来の特性なのだ。
そんな事を書いてみた。
Renault 8 Gordini Rallye MonteCarlo Histric
renault.com
手探りのクルマの挙動探し
管理人TomTomが若い頃はラリーに明け暮れていたことは常々書いている。
ラリーに明け暮れていた時に管理人TomTomが一番得意だったのが雨のターマックだった。
今回峠で雪に遭遇した時に思い出したことがある。
それはダートやスノー路面は大いに苦手で、どうにもこうにもタイミングが取れずアンダーばかりを出していたことだ。
管理人TomTomはそのクルマの低μ路の挙動こそ、そのクルマの本当の素性であると思っている。
だが最近では電子デバイスが発達してそうでもなくなってきているような気がしている。
もちろん競技では電子デバイスを効かなくしたり、チューニングしたりすることもある。
それでもこうしたデバイスなしの挙動が大切だ。
低μ路でブレーキングからクルマの向きを変える際にどれくらいやったらこれくらい曲がるというのを探る。
コーナーに入ったらどれだけアクセルを踏めるか、つまりアンダーやオーバーの具合を探る。
そしてコーナー出口ではトラクションがどれほど掛けることができるのかを探る。
ラリーに明け暮れていた時にはこうした事を様々な路面で試しながら練習をしていた。
グリップの良い路面だとこうした動き、そして低μ路ではこんな感じと挙動を掴まないことには始まらないのだった。
Renault 8 Gordini Rallye MonteCarlo Histric
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最近のクルマは電子デバイスが満載だから分からない
最近の車はABSやDSCから始まって、非常に高度な挙動制御が盛り込まれているのはご存知のとおりだ。
管理人TomTomが乗っているS660でもこうした電子デバイスがてんこ盛り、かつその挙動が非常に自然で違和感がない。
この違和感がないというのは凄いことだと思っている。
人間の感覚は非常に鋭い、何か不自然な感じががあるとすぐに検知する。
だが軽自動車のS660でさえ非常に自然でそれと分からない介入の仕方をする。
もうこれには脱帽である。
これに加えてS660はミッドシップで後輪駆動だが、姿勢を制御しながらリアのトラクション抜けもそれほどない。
今ではABSは普通になったが、ABSが無い頃は人間ABSが大活躍していた。
特に低μ路では人間ABSが必須で、ブレーキング時のグリップ確保のために重要なことだったのだ。
人間ABSと言ってもペダルをプルプルするわけではなく、グリップとスリップ状態のギリギリのところを狙ってブレーキ踏力を調整する。
やはりブレーキはロックさせてしまうと制動距離が伸びる。
ただしダートでは意図的にロックさせてしまうこともあった。
とよっと横道に逸れてしまったが、こうした電子デバイスのおかげで基本的なクルマの挙動がつかみにくくなっている。
だがよくよく考えてみると、こうした電子デバイスを全OFFして乗ることなんて無いと思われるので基本的なクルマの挙動をつかむという事自体が不要なのかもしれない。
Renault 8 Gordini Rallye MonteCarlo Histric
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低μ路を求めて峠から峠を渡り歩く(走る?)
普段ではなかなか練習できない低μ路だが、管理人TomTomが若い頃は雪が降ると喜々として峠へ練習に行ったものだ。
低μ路ではアクセル操作、ブレーキ操作、ステアリング操作をゆっくりグリップを感じながら行うわけだ。
急な操作をしてしまうとタイヤのグリップ限界を簡単に超えてしまうので姿勢制御が難しくなる。
しかし思えば低μ路では失敗の連続だった、というか下手くそだった。
というのは雪上やダートではかなり早くから次の動作に入る必要がある。
管理人TomTomはそれができないのだった。
簡単に言えばコーナーよりかなり手前でブレーキングを行い、同時に姿勢を変え始める、コーナーに入る際にはしっかり姿勢をアクセルでコントロールできる体制が整っているというのが理想だろう。
だが管理人TomTomはターマックでの感覚のままでブレーキは遅いし、その結果姿勢変化が遅くなりコーナーではアンダーを出す。
こうした路面による頭の切替が下手くそだった。
でもこうした低μ路での練習のおかげか、今でも雨のターマックは大好きだ。
滑り出すギリギリのところを探りながら走るのがなんとも言えない快感なのだ。
Renault 8 Gordini 1966 MonteCarlo Rally
renault.com
雪の上をカッコよく走りたいとは思うが…夢だ
こうした低μ路でのドライビングの見本となるのが雪上でのラリーの際のクルマの挙動だろう。
自分ができないだけに雪の上でどうしてこんな姿勢を取れるのだろうといつも感心するのだった。
昔のラリーの画像はさらに面白い。
というのは現代のクルマのように4WDではない、普通のFRやFFそれにRRなんかも走っているからだ。
雪上ではこうした駆動方式による姿勢変化が大いに強調されるので見ていて面白い。
これがクルマの姿勢制御の原点なのではないだろうか?といつも思う。
姿勢変化の良い見本、コーナー手前でフェイント動作中、これからリアを振り出してコーナーに入っていく。
Renault 8 Gordini 1968 MonteCarlo rally
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しかし山深いところを走るものだ、コースアウトしたら軽く100mくらいは落ちそう…。
Renault 8 Gordini 1966 MonteCarlo Rally
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リアにトラクションがかかってアクセルで姿勢をコントロールしている。
Renault 8 Gordini Rallye MonteCarlo Histric
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ちょっとでもラリー気分を味わう
こうした古い車の低μ路での姿勢制御を見ていると人間の感覚に近いものがあると感じる。
低μ路の場合、2輪駆動のクルマでは絶対的なスピードは大したことはない。
大したことはないのだがコレが難しい。
古いラリーの画像を見ていると少しだけ自分でも味わいたくなってしまった。
そこで気分だけでもラリーということで、ソロツーリングマシンと化しているS660の助手席にラリー車ではよく使うスパイダーネットを設置してみた。
これで細々とした荷物の収納が少しはマシになるだろう。
助手席は誰も座らないから良いのだ。
今回はこのへんで
では