「美しさは人の手で作り込まれたものに宿る」マツダはそう考えます 違和感を感じるマツダのデザイン戦略

最近マツダのコマーシャルをテレビで見ていて大きな違和感を感じた。
それはマツダのコマーシャルで、「美しさは人の手で作り込まれたものに宿る」マツダはそう考えます、と台詞が入るものだ。
マツダデザインについては管理人は好きではないが、新しい方向性を持っているとは思う。
だがその姿勢はどうなのだろう。
そんな事を書いてみた。

以前から違和感を感じるマツダのデザイン戦略

管理人TomTomは以前からマツダのデザイン戦略に違和感を持っている
「RX-VISION」にしても現実に実現できそうもないデザインだった。
素人が見てもひと目でそう分かってしまうだけに薄っぺらだ。

「鼓動」や「KOERU」はデザインとしては斬新だ。
そのデザインコンセプトを市販車にうまく載せたところは大いに評価できると思う。

これらのデザインのおかげでもっさりしたマツダのクルマがやっと普通のクルマとして認知されたと言っても過言ではないだろう。
デザインが垢抜けたから、マツダのクルマを選択したという人も多くいると思う。
もちろん、デザインそのものは個人により好き嫌いがある。
ここは個人の趣向の問題だ。

だが、そのデザイン戦略はどうだろう?
ここ5年位は、デザインを全面に打ち出してくるのがマツダのマーケティング方法だ。
デザインそのものを全面に打ち出してみたり、デザイナーを全面に出してみたりする。
こうした手法は日本国内でのマーケティングとしては少数派のやり方だと思う。

それは良いのだが、その打ち出し方がイマイチなのだ。
偉そうなデザイナーが登場してみたり、今回のような違和感のあるキャッチを付けてみたりする。
何か勘違いをしているように思う。
我々のデザインは素晴らしいということを押し付けてくるような違和感だ。

マツダの打ち出すRX-VISION
mazda.co.jp

自然のものが美しいに決まっている

マツダのTVコマーシャルのキャッチの件だが、「美しさは人の手で作り込まれたものに宿る」マツダはそう考えます、と言っている。
なんと、高慢な、浅はかな、考え方なのだろうか。
そしてテロップで出てこずセリフだけというのも、証拠を残さない姑息な方法をとっているように見える。

このセリフで感じたのは、人間自身も自然の一部ということを忘れているらしいということだ。
そしてマツダデザインが素晴らしいということを押し付けていると思う。

人が美しいと感じるのは、十人十色な感じ方がある。
現に管理人TomTomはマツダデザインに対して、好き!という感覚を持てないでいる。
それだけデザインというのは微妙な領域だし、好き嫌いがハッキリ出る部分でもある。

皮肉を言うようだが、マツダの人達は自然に対して美しいという感情を持たないのだろうか?
マツダのデザイン部門やマーケティング部門は、こうした人ばかりで構成されているのだろう。

デザインはクルマの楽しみ方の一部

デザインに惚れ込んで、そのクルマを購入するということは良くあるとは言わないがありだ。
少なくても嫌いなデザインのクルマは購入しないだろう。

我が家でも管理人TomTomが気に入っていても、嫁さんがNGを出すとそのクルマは購入しない。
特に嫁さんは、ハードウェアの良いところというよりも、外観で決まることが多い。
それだけ女性は、デザインに対してエモーショナルな何かを感じていると思う。

素晴らしいデザインと、素晴らしいハードウェアの組み合わせは、製品として最強だと思う。
マツダはそこを狙うがゆえに、デザインを全面に押し出したマーケティング戦略をとっていると思う。
だが、少々押し付けがましいし、高慢さが鼻につく

デザインに関しては、素晴らしいと思う人はそう思うし、嫌いと思う人は見るのも嫌ということになる。
デザインコンセプトをわかりやすく一般のユーザに解説することは必要だが押し付けは不要だ。
本当に素晴らしいデザインだと黙っていても人気が出ると思うのだ。
もちろん中身が素晴らしいことが前提だが…。

素晴らしいデザインはいつでも一緒にいたくなる

クルマなんて所詮ハードウェアで工業製品だが、そこにデザインが入るとペットのような存在になる。
ガレージでお気に入りの愛車を眺めながら過ごすのは至福の時だと思う。

2018年の新春のS660と芦屋浜モノクロ

管理人TomTomも、そうした時間がある。
ガレージでそうした至福の時を過ごし、ガレージを後にする時「じゃまた」と声をかけたりする。
もうこうなったら、ある意味クルマはペットみたいだ、いやそれ以上なのかも知れない。
横に布団を敷いてクルマと一緒に寝ちゃう人もいるかも知れない。

デザインはそれほど重要だ。
そのデザインを支えるデザインコンセプトはもっと重要だ。
さらにデザインに対して高慢であったり、押し付けがましいこということは不要なのだ。

人間の感性とは難しいものだ。

今回はこのへんで
では