ついにドアミラーも電子化の時代なのか レクサスのデジタルアウターミラーに思う

ルームミラーが電子化されて久しい。
その第一号である日産のスマートルームミラーについては以前に書いた
これからクルマの視覚系はこうしたディスプレイ化がどんどん進むだろう。
クルマがより安全になっていくのには異論は無いがディスプレイだらけのクルマというのもどんなものだろう。
普段仕事でディスプレイをにらめっこしている身としてはクルマくらいはディスプレイでなくてもと思ったりもする。
そんなことを書いてみた。

ディスプレイに接しない日はない

現代の生活を考えてみれば我々の生活の中でディスプレイの接しない日は全く無いと思う。
朝起きるのもスマートフォンだし、起きたらすぐにメールチェックなんかしている。
起き出すとテレビを点けてニュースを見る、これもまたディスプレイだ。

通勤のために電車に乗れば車内の行先表示もディスプレイとなっている。
電車の中では電子ブックで書籍を読んでいたり新聞を読んでいる人もいるだろう。
クルマ通勤であればナビが装備されているので、これもディスプレイだ。

仕事先ではディスプレイと一日にらめっこして過ごしている人も多いことだろう。

こうして日常生活の中でディスプレイを見ない日はないのではないだろうか。
現代の生活の中でディスプレイはそれほど身近な存在になっていることが改めて分かる。

下は個人的に大好きな昔のスポーツカーに付いていたフェンダーミラー、この画像は「FUGU Z」のもの。

クルマにディスプレイが入ってきたのはナビ?

クルマにディスプレイが入ってきたのは、やはりナビの影響が大きいだろう。
管理人TomTomもナビが出だした時にソニーの「NVX-F10」を大枚はたいて、いち早く導入したのを思い出す(1993年ころ)。

そしてナビを中心にTVが見れたり、バックカメラの映像を映してみたり、その他の情報を表示してみたりしてディスプレイが一般的になっていったと思う。
今では、ほとんどのクルマにナビが付いているのではないだろうか。
ディスプレイがあるのはごくごく当たり前の光景となった。
さらにレーダー探知機がディスプレー形式になって小さなディスプレイも装備されるようになった。

また日常生活ではスマートフォンを持つことが当たり前になり、当然クルマに乗り込む際にも持参している。
そうなると車内でもスマートフォンを見たい、だからスマートフォン用のホルダーも装備していることだろう。

となると車内のディスプレイは、ナビ、レーダー探知機、スマートフォンの3つくらいはあるかもしれない。

下は管理人のS660の車内のようす、ナビにレーダー探知機、そしてスマートフォンと3つもディスプレイがある。
S660で行く和歌山神社巡りプチ弾丸ツアー、大阪から峠をj越えて和歌山へ入る
S660にスマートフォンフォルダー装着その3

すでにクルマの中はディスプレイだらけだ。

他の乗り物もディスプレイだらけ

例えば飛行機だが、旅客機であってもコックピットにはディスプレイの1つや2つはある。
新幹線のコックピットもそうだし、最新の船舶なんかもディスプレイが多数装備される。

ただ視界をディスプレイに表示するという用途よりは、情報を表示するという用途のほうが多いように思う。
視界をディスプレイに表示するとなれば軍用技術では大いに進んでいるように思える。
最近では戦闘場面の映像化が非常に進んだように思う、ニュース番組でミサイルを誘導し着弾したかどうかを映像で確認するという映像を見たことがある人も多いだろう。

クルマ以外の乗り物を見渡してみると、現代ではディスプレイでの情報表示は当たり前、そして視界をディスプレイで伝えるフェーズになってきている。
つまりディスプレイの利用方法が一歩進んだということだろう。

クルマのミラーのデジタル化には抵抗があるが信頼性は問題なし!?

現代の生活においてはココまで書いてきたようにディスプレイが無い生活なんて考えられなくなっている。
しかもそれらのディスプレイは毎日毎日見て使用している。
そんなディスプレイが壊れることは稀ではないだろうか?

スマートフォンなんて365日、毎日毎日眺めているが故障したことはない、テレビだってそうだろう。
そう考えるとディスプレイの信頼性は非常に高いものに思える(統計を見たわけではないが)。
だからクルマのミラーにディスプレイを使用したからと言って信頼性が低いとは言えないと思うのだ。

ディスプレイに信頼性が十分あるということになるとクルマのミラーに使用するのも問題ないように思える。
きっと人間の感性の部分で今まで使用していたミラーに固執しているだけかもしれない。

下はレクサス新型ESのデジタルアウターミラー、世界初である、外観がシュっとしてスマートになる。

レクサス新型ESのデジタルアウターミラー、世界初である
lexus.jp

ディスプレイの見せ方には工夫が必要なようだ

前置きが長くなったが今回2018年9月12日に発表されたレクサスのデジタルアウターミラーについて見てみよう。

デジタルアウターミラーを採用した新型ESは2018年10月には発売になる見込みだ。
ドアミラーの代わりにカメラを採用しているので、従来ドアミラーがあった場所には小さなカメラが設置される。
カメラ自体は小さいので形状はかなり自由にできるのはデザイン上のメリットだろう。
さらに物理的に小さくなるので空気抵抗を低減させることができるのも大きなメリットだろう。
デジタルアウターミラーの外観は良い方向へ向かっていると思う。

管理人TomTomが気になるのは車内のデジタルアウターミラーのディスプレイだ。
今までのドライバーの感覚を重視するとドアミラーの位置にディスプレイを設置するのは自然なことだ。
クルマを乗り換えた際にも違和感がないのはよく分かる。
ただデザイン上、なんともカッコ悪い、もう少しなんとかならなかったのだろうか。

新型ESの車内を見回すと物理的なメーターのようなデバイスは無い。
ステアリングホイールの前のメーターもディスプレイ、センターの情報表示部分もディスプレイ、そして今回のドアミラーもディスプレイだ。
ディスプレイに囲まれたコックピットと言えばカッコ良いが、ディスプレイだらけの車内になってしまっている。
特にデジタルアウターミラーのディスプレイは取って付けたようなデザインでカッコ悪いと思う。
そのうちにフロントウィンドウもディスプレイになるのではないだろうか(苦笑)。

しかしディスプレイなら設置の自由度も高いので、そのうちに非常にカッコ良い設置場所も出てくるだろうと思う。

レクサス新型ESの車内のようす、ディスプレイだらけだ…
レクサス新型ESのデジタルアウターミラーのディスプレイ部、まるで取って付けた感じが発展途上
レクサス新型ESのデジタルアウターミラー外観、小さくなるのでデザイン上の自由度は上がりそう
lexus.jp

マンマシンインターフェースは永遠の課題だ

管理人TomTomが思うに、操作をする人と機械のインターフェース、マンマシンインターフェースは非常に重要だと思う。
機能は確かでも操作しづらいとせっかくの機能を使わなくなってしまう。
特にクルマは瞬時の判断やブラインドタッチが求められることもあり特に重要だと思っている。

この手のお話になるといつも例に出しているのがPCの入力装置であるキーボードとマウスだ。
キーボードとマウスは登場してから基本的に形が変わっていない。
過去には様々な紆余曲折やトライがあったのだが、結局今の形に落ち着いている(ほとんど変化がない)。

この理由は人間がそれほど器用ではないからだと思っている。
一度慣れてしまうと人間は操作方法をなかなか変えれない。
新たに覚えるにしてもかなりの時間がかかる。

こういった事はクルマの操作系に顕著に現れている。
例えばアクセルペダルが右端、ブレーキが真ん中、クラッチペダルが左端、というレイアウトはしばらく変えれないだろう。
クルマの操作自体はこのレイアウトを守らなくてもできるはずだ。
だが、他の車との互換性を持たせようと思うと変えれないというのが実情だろう。

だが少しづつ変化しているというのも事実だ。
今回のように視覚に関する部分では、ミラーの置き換えで電子化が加速していくはずだ。
個人的には少々寂しいという気持ちもある。

今回はこのへんで
では