S660で行く早春の但馬で桜を満喫する弾丸ツアー しか~し峠には雪が残りスゴスゴ引き返す

今年の桜は早いのは皆さん実感しているのではないだろうか。
昨年の桜は少々遅い開花だったので今年もおっとり刀でスタートかと思ったがそうでもなかった。
4月に入ってはじめての週末に出かけてこんなに多くの桜に出会えたのは初めてかもしれない。
それだけ桜の開花が早いということだ。
こんな時、日本人に生まれて良かったと感じる。
そんな事を書いてみた。

この時期になると毎年思うこと

毎年この時期、4月になるかならないかという時期に感じることがある。
街では新社会人がひと目でそれと分かる真新しいスーツを着ているのがなんとも微笑ましい。
だが周りの社会人達と歩むスピードが遅くて浮いていたりするのが新鮮に映る。

街ではこんな事を感じているのだが、この時期無性に桜を見たくなるのは日本人の性なのかと思う。
普通の花見は個人的にはあまり好きではないがこれも楽しみ方の一つだろう。
この時期、管理人は桜の名所という場所にはあまり出かけない。
唯一、兵庫県養父市にある樽見の大桜だけはこの時期に見に行くことにしているのだった。

管理人の住むのは兵庫県の南の東の端っこだ、同じ兵庫県でも養父市あたりは標高1,000M級の山々が連なる山岳地帯でスキー場が多い。
そんな場所にある樽見の大桜は樹齢が500年とも1000年とも言われているが開花時期の予想が難しい。
樽見の大桜を見に行くようになって何年か経つがタイミングがピッタリと合った年は今まで無い。
行くと蕾だったり、葉桜だったり本当に難しいが、今年はピッタリだった(うれしい)。

樽見の大桜の老木は非常に大きく、山の中腹に堂々と存在している。
今年も花を咲かしてくれたと、こちらが元気をもらっていると思う。
そして樽見の大桜を見ると年度替わりということで仕事に対する元気も出るというわけだ。

今年はジャストタイミングで咲いている樽見の大桜

人知れない桜は各地に沢山存在していて人々の中心にある

日本人は本当に桜が好きだ。
外国人から見ると、日本人は刹那感が大好きなのだという感想があるようだ。
確かにこれは逆を返せば旬を大切にするということにもなる。
旬を過ぎれば存在が無くなってしまうが、次の季節になると次の旬が登場する。
こうして日本では四季と接してきた。
しみじみと日本人で良かったと思う。

↓ 大屋町瓜原のバス停の桜
大屋町瓜原のバス停の桜

今回但馬地方をアチコチまわって桜を見てきたが、桜を見に来る人たちを迎える準備だったり、村を上げて花見の準備をしていたり、ほっこりする情景に出会った。
こういう体験はツーリングに出る中で非常に楽しい体験だと思う。

↓ 明日は村の花見だということで準備をしていた竹野町のおまき桜
明日は村の花見だということで準備をしていた竹野町のおまき桜

樽見の大桜やおまき桜のように有名ではなくても人知れずきれいな桜はたくさんある。
そんなさくらを走っていて見つけると単純にうれしい。

峠越えを狙うも残雪にてあえなく失敗

今回の弾丸ツアーでは国道9号線の村岡あたりから神鍋高原への峠越えにトライしたのだが考えが甘かった。
いつも春先のツーリングではこうした雪の影響を過小評価して失敗する。
やはり1,000メートル級の峠というか山岳地帯をなめてはいけないのだった。

林道を登り始めるとかなりの勾配で山肌や路肩が崩れていたりしていて厳しいコンディションだった。
そんな上りの途中で小規模だがきれいな滝に出会ったりして休憩しながらゆっくり登った。

↓ 蘇武岳への林道の途中にある女郎滝、雪解けで水量が多い
蘇武岳への林道の途中にある女郎滝、雪解けで水量が多い

どうもこのあたりでは4月の頭に降った雪の量が多かったようだ。
金山峠では雪のために行く手を阻まれた、これだけの量の雪があるとノーマルタイヤのS660では即座に無理と判断し引き返した。

↓ 金山峠での残雪、これだけあるとさすがにS660では無理
金山峠での残雪、これだけあるとさすがにS660では無理

そこで林道の反対側を経由して国道482号線へ抜けようという作戦をとった。
Uターンしてしばらく走るとまたしても残雪に阻まれてしまった。
やはり1,000メートル級の峠は厳しい、特にこの季節は要注意だ。

↓ Uターンしても残雪に阻まれる、この部分自体は抜けれるかも知れないが先にもあるかもしれないということで撤退した
Uターンしても残雪に阻まれる、この部分自体は抜けれるかも知れないが先にもあるかもしれないということで撤退した

↓ 林道からははるか彼方に雪をかぶった氷ノ山が見える
林道からははるか彼方に雪をかぶった氷ノ山が見える

うまい十割蕎麦で舌鼓を打つ

そんなこんなでやっとのこと国道482号線経由で神鍋高原までやってきた。
ちょうど腹が減ったので食堂を物色していると、この地域蕎麦屋が多い。

通りかかった三椒庵という蕎麦屋にお邪魔して十割蕎麦をいただいた。
多くのお客さんで賑わっていたが、なんとか席を確保して蕎麦にありついたのだった。
個人的には十割蕎麦よりも多少つなぎが入っていたほうが好みだが文句なしに美味かった。
その地方の美味しいものにありつけるとなんだか幸せな気分になる。

↓ 三椒庵の十割蕎麦、塩やわさびだけで味わってからそばつゆを使うのが通らしい
三椒庵の十割蕎麦、塩やわさびだけで味わってからそばつゆを使うのが通らしい

まだまだ人知れず桜の名所はたくさんある

管理人の知り合いのところに少し立ち寄ってから帰途についた。
復路はもちろんまたまた峠越えを行う、今回のルートは多々良木ダムから黒川ダムそして青垣峠というルート。

↓ 多々良木ダム湖畔の桜、あちこちで桜が咲いていて山自体がピンク色だった
多々良木ダム湖畔の桜、あちこちで桜が咲いていて山自体がピンク色だった

氷上町あたりを走っていると加古川沿いに延々と桜並木が続いているのが見えたので寄ってみた。
距離にしたら1km以上は続いているだろうか、それもほとんど全ての桜がほぼ満開で圧巻だった。
管理人はこんなに長い桜並木は初めて見た。

↓ 氷上町の加古川沿いの桜並木は1km以上続いているのが圧巻
氷上町の加古川沿いの桜並木は1km以上続いているのが圧巻

まだある、武庫川上流部の桜並木に立ち寄ってみた。
いつも通るところだがここは少し蕾が多いが夕闇に桜がほんのりと浮かび上がっている。

↓ 武庫川の上流部の桜並木、それほど長いわけではないがたくさんの桜があり目を楽しませてくれる
武庫川の上流部の桜並木、それほど長いわけではないがたくさんの桜があり目を楽しませてくれる

今回の弾丸ツーリングでは412kmほど走って無事帰還した。
今回思ったのは日本には桜の木が本当にたくさんあるという基本的なことだ。
桜を植えたらきれいだろうなぁと考えた人が何十年も前に植えてくれたのだろうと思う。
それに桜の巨木も数は多くないが500年以上の月日花を咲かし続けている。
あぁ、こんな日本に生まれて幸せだと思う。

今回はこのへんで
では