S660で行く 涼を求めて標高1000m峠越え 通行止めもあったが氷ノ山越え国道482号線はリベンジ

お盆の期間中は皆さんはどのようにお過ごしだろうか?
今年の管理人のお盆は通常通り仕事をしていた。
お盆も最後になって台風一過の週末にやっと「涼を求めて標高1000m」(昨年も敢行した)を目指すツーリングに出たのだった。
無計画なゆえ何箇所も通行止めに遭遇しながらも林道を満喫してきた。
そんなことを書いてみた。

林道を走るのに無計画はあかんなぁ

山岳ツーリングに出るたびに毎回思うのだが、無計画はあかんなぁということ。
今回は兵庫県の中央部に位置する山塊(雪彦山 → 峰山高原 → 砥峰高原 → 段ヶ峰)を南からアプローチし国道429号線へ抜けるというルートを計画していた。
計画していた割には情報収集を怠り林道の情報が集まってなかった。
後で確認してみるとちゃんと県管理林道通行規制情報に通行止めの情報が掲載されていた。
やはりシビアな領域では情報収集が大いに必要だ。
これからは山岳路や林道は情報収集をしてから利用したい。

雪彦山に夢前町からアプローチするも…

今回は夢前町からスタートだ、雪彦山を目指して北上する。
しばらくして右折し雪彦山へのアプローチに入る、この林道は森林基幹道「雪彦・峰山線」という。
登山口も過ぎ、しばらく進むと突然通行止めとなっていた。

前述のように事前情報を集めておけば全く問題は無かったのだが…、少々反省である。
雪彦山自体は915mあるが通行止めの標高は約650mだった。

ここは迂回路もないので引き返すしか無い。
そこでどうするかを考えた末に国道312号線側(東側)から砥峰高原を目指し、そこからさらに林道をつないで北上することにした。
後で調べてみると、峰山高原から砥峰高原へ北上する森林基幹道「峰山線」は通行可能だった。
峰山高原を飛び越して砥峰高原へ行かなくても良かった、後の祭りだ…。

雪彦山登り口にて、勢い込んで登りだしたのはよいが…
20190817雪彦山登り口にて、勢い込んで登りだしたのはよいが…

森林基幹道「雪彦・峰山線」は雪彦山あたりで通行止め、引き返すしか無い、事前の調査を惜しんでいてはいけない
20190817森林基幹道「雪彦・峰山線」は雪彦山あたりで通行止め、引き返すしか無い、事前の調査を惜しんでいてはいけない

砥峰高原(標高900m)から段ヶ峰はまたしてまたしても通行止め

東側から砥峰高原へ回り込む、これには前回使用した長谷からのルートを利用した
前回も走ったので見慣れたルートである。
砥峰高原へは程なく到着した、ここは約900mの標高である。
しかし今年は暑い、標高約900mもあるのに涼しくないのだった。

砥峰高原はいつものようにいい感じ、だけど今年はあまり涼しくなかったのが玉にキズ
砥峰高原はいつものようにいい感じ、だけど今年はあまり涼しくなかったのが玉にキズ

ここからのルートは森林基幹道「千町・段ヶ峰線」を経由して段ヶ峰を目指す予定にしていた。
だが、いきなり砥峰高原側の入り口から通行止めである。
これには少々参ったが、事前調査を怠ったことがすべての原因だ。
しょうがないので砥峰高原を西側へ降りることにした。
途中、福知渓谷の木陰で涼みがてらルートを再考してみた。

森林基幹道「千町・段ヶ峰線」も通行止め、砥峰高原からは西へ福知渓谷を通って降りるしか無い
森林基幹道「千町・段ヶ峰線」も通行止め、砥峰高原からは西へ福知渓谷を通って降りるしか無い

砥峰高原を西側へ降りていくと国道29号線へ出る。
国道29号線と言えば、昨年の標高1000mツーリングで通行止めで引き返す羽目になった氷ノ山越えの国道482号線だ。
そこで国道29号線を兵庫県宍粟市一宮町から鳥取県八頭郡若桜町まで一気に走り、そこから国道482号線へ入ることにした。
実はこの国道482号線の通行止めに関しては事前に調べてみて通行できるということだった。
我ながら情報収集がバラバラで統一性がなく笑える。

国道29号線の戸倉峠(標高891m)は気持ちよく走れた

国道29号に入り鳥取県を目指すと盆休みだけにクルマは多い。
だが走っているうちに目的地に着いたのか離脱するクルマが多く戸倉峠の上りで最終的には1台となった。
自分のペースで走ることができるのでかなり快適だ、適度なペースで走る。

国道29号線は戸倉峠(新戸倉トンネル)が峠の頂上になるが、兵庫県側(南側)は比較的なだらかで鳥取県側(北側)は勾配が急になっている。
国道29号線は路面もよく快適だが、こうしたきれいな道になる前はかなりの険路であったことが偲ばれる。
ちなみに戸倉峠は標高が891mある。
戸倉峠を越えた鳥取県側のダウンヒルはS660だとおおいに楽しい。
戸倉峠ではポルシェ911とレーサーレプリカの2輪に遊んでいただいた。

国道482号線を鳥取側からアプローチし氷ノ山超え(969m)

昨年も鳥取県側のこのルートは走ったことがあるので見慣れた風景である、道幅も2車線あり広々としている。
途中にある観光施設には目もくれず県境のピークを目指す。

県境に近づくと道路幅が2車線から1車線になるが道路が新しくきれいになっておりすごく走りやすい。
ピークはあっさりしたもので展望台もなければ表示もほんの少しだけだ、クルマを止めるスペースもない。
標高の表示がないがGPSレーダーの表示では969mとなっているが、ココも今年は涼しくない。
兵庫県側は道路がかなりの部分が新しくなり非常に走りやすい、ただクルマ1台の幅しか無いので注意が必要だ。

国道482号線の鳥取兵庫県境、道路は細いが新しくなり走りやすいがかなりの酷道であることは間違いない
国道482号線の鳥取兵庫県境、道路は細いが新しくなり走りやすいがかなりの酷道であることは間違いない

国道482号線の鳥取兵庫県境、GPS計測で標高は969m、今年は涼しくない
国道482号線の鳥取兵庫県境、GPS計測で標高は969m、今年は涼しくない

昨年も来たミカタスノーパークの展望台で一休みしつつ次のルートを探った。
国道482号線を下っていくと国道9号線に行き着く、そこから今年の4月の初めに雪で阻まれた金山峠を越えたいと思った。
心が決まるとすぐに行動だ、国道9号線の村岡を目指した。

ミカタスノーパークのあたりの木陰で一休み
ミカタスノーパークのあたりの木陰で一休み

想像以上に荒れていた蘇武岳から八鹿へのルート(標高約800m)

国道9号線から県道259号線に入り標高を稼ぐ。
4月に通った道なのでおおむね雰囲気は覚えている、分岐点から右折し金山峠を目指す。

この林道は森林基幹道「妙見・蘇武線」というが、村岡町から登って左折で蘇武岳、右折で金山峠を経由して八鹿へ続いている。
八鹿側については林道の状態が非常に悪く気を使った。
場所によっては未舗装区間がわずかだがある、また道路の補修が追いついていない場所もある。
このあたりは大変な豪雪地帯でかつては3メートルの積雪があったということだ。
どうりで谷側の道路境界を示す木の杭がことごとく倒れてしまっていたわけだ。

こういった林道なら最適なのはジムニーのような小型の四駆だろう、管理人のようにS660で行くのはどうかと思うがノーマル車高ならなんとかなる。
結局今回は時間が遅くなっていたためか森林基幹道「妙見・蘇武線」では他の車と出会わなかった。
さすがに日も傾いていたのでこのあたりは少しひんやりした空気だった(今回初めて涼しく感じた)。

森林基幹道「妙見・蘇武線」の金山峠あたり、前回はここで雪に阻まれた
森林基幹道「妙見・蘇武線」の金山峠あたり、前回はここで雪に阻まれた

森林基幹道「妙見・蘇武線」の八鹿側には短いが未舗装区間がある
森林基幹道「妙見・蘇武線」の八鹿側には短いが未舗装区間がある

森林基幹道「妙見・蘇武線」の八鹿側は舗装されているが状態が悪い、黄色の看板には「路面崩壊」とあり確かに画像以上に荒れていて極低速で通過しないとダメージがありそうだ
森林基幹道「妙見・蘇武線」の八鹿側は舗装されているが状態が悪い、黄色の看板には「路面崩壊」とあり確かに画像以上に荒れていて極低速で通過しないとダメージがありそうだ

意外と身近にある深山渓谷に1000m級の峠

今回感じたのは1000m級の峠は意外と身近にあり行こうと思えば行けるということ。
例えば森林基幹道「妙見・蘇武線」の妙見とは妙見山のことで、山陰の妙見信仰のメッカとも言える名草神社が標高1000mの場所に鎮座する。
いまでこそクルマで行けてしまうが、昔の人は時間はかかるがこうした場所に立派な神社仏閣をよく建立したものだと感心する。
そして何よりも強く感じたのはこうした難所でも古くから人間が活動してきているということ。
日本人はやっぱり山の民なのだ。

今回は1日で421kmを走った。
標高の高い峠ばかりを狙ったので燃費はイマイチで22.0km/Lほどだった。
1000m級の峠や林道や山岳路は実際にはかなり険しい林道や酷道となっている、慣れた人でないと危険ですらある。
そのときどきの状況判断も必要だし、事前の情報入手が必須だろう(ちょっと反省している)。
でもやっぱり林道や山岳路は楽しい。

標高約1000mにある名草神社の三重塔、国の重要文化財、1665年に出雲大社より移築、どうやって運んだのだろう?
標高約1000mにある名草神社の三重塔、1665年に出雲大社より移築、国の重要文化財

みなさんもご安全に。

今回はこのへんで
では