トヨタ新型「ライズ」の下廻りを覗いてきた 気になる4WD性能

管理人はコンパクトな4WDが好きだ。
長らく空席だった5ナンバーの4WDとして新型ロッキー/ライズが発売になっている。
そこでダイハツとトヨタを回って情報収集をしてみたのだった。
そんなことを書いてみた。

対象的なトヨタとダイハツの店頭

週末にトヨタとダイハツのディーラーを回ってきた。
面白いのはこの2つが対象的だったことだ。

ダイハツは新型ロッキーの試乗車があり、ひっきりなしに試乗に出掛けていき店舗に実車が全くない状態だった。
で、結局ダイハツでは実車を見ることができず、すごすごと帰ってきたのだった。
一方、トヨタでは店舗内に新型ライズが展示されており、客も少なくゆっくりと見ることができた。

しかし肝心の試乗はできず不完全燃焼ではあった。

新型ライズ4WDのリアサスペンションまわり、形式はトーションビーム、一見してごっつい作りではない
新型ライズ4WDのリアサスペンションのハブまわり

価格にしては良くできていると思うが…

店頭で説明を受けたりカタログで確認したりして感じたことは新型ロッキー/ライズはかなり良くできているということだ。
装備と価格のバランスが良い、お得感があるし、グレード間の設定も絶妙な印象を受けた。
唯一ダイハツのプレミアムというグレードの存在は良くわからないが、ダイハツとしては小型車のフラグシップ的な感じを狙ったものだろう。

展示車をイロイロといじくり回して思ったことは新型ロッキー/ライズがペラペラだったことだ。
特にドアは重量も軽く、閉じる際の味付けもペシャっとした感じで高級感は全く無い。
まぁ車両重量を考えればこれも致し方ないと思う。
きっと車重を削り燃費性能を上げるのを優先した結果だろう。
こうしたところを個人個人がどう評価するか?だろうと思う。
ちなみに管理人は高級感は求めていないのであまり気にならない。

室内は前後方向にキチンとスペースが確保できていた。
最初は長いボンネット部分を見て室内の前後方向は狭いのではないかと思っていた。
実際に運転席で自分のシートポジションにセットし、そのまま後席に乗り込んでみると膝の前には握りこぶし1つくらいの余裕があった。
後席はリクライニング角度も不足しており、快適とは言えないが普段は2名、時に4名という使用方法なら問題ない。

荷室スペースもサイズから想像していたスペースよりも確保できていると思う。

運転席周りは快適な感じ

実際に見学した展示車はライズのZグレードの4WDモデルだった。
展示車に座っただけなので走ってみないとなんともだが、運転席の印象としてはかなり快適そうだった。

各コントロール類も適正な位置にあり、まごつくことは無い。
惜しいのはステアリングホイールにはチルトはあるがテレスコピック機構が無いことくらいだろうか。
ただし収納スペースは少なく、あっても容量が少ないので注意が必要だ。

エンジンルームはスカスカ

エンジンルームもじっくりと観察してみた。
1.0L3気筒ターボエンジンは装飾もなく質素な外観で非常に小さい、まるで軽自動車のエンジンのようだ。
エンジン周辺にスペースがかなりあり、エンジンルームの印象はスカスカした感じだった。
エンジンルームは見てくれで勝負するわけでもないし、スペースが有ったほうが整備やクルマ弄りには好都合だ。

何人かのディーラーの営業マンに聞いてみたら、意外とよく加速して走るということだった。
パワーは大したこと無いので車重の軽さが効いているのだろう。
さらに低速から中速域のトルク重視のエンジンだと思われ、この領域を使って走るには良い印象を持つものと思う。

管理人が期待する部分は、この低速から中速域のトルクと燃費性能、それに航続距離だ。
たぶん郊外の流れの良い道なら簡単に20km/Lは行くと思う、そうするとタンク容量は36Lなので航続距離は単純に720kmとなる。
燃費が15km/Lだとしても540kmも航続距離が取れる計算になる。
このあたりは管理人にとって非常に魅力的に映る。

先代のビーゴ/ラッシュよりは軟弱そうな4WD機構

全体的にボディの作りや駆動機構は先代のビーゴ/ラッシュよりは軟弱な印象は拭えない。
先代ビーゴ/ラッシュのようにフルタイム4WDではあるが、常時トルク配分を行う形式ではなく属に言うスタンバイ方式のフルタイム4WDとなる。
この電子制御された4WD(ダイナミックトルクコントロール4WDと呼ばれている)がどの程度の性能を発揮するかという感じだ。

下廻りを覗き込んだ画像を見てみると後輪のデフの配置がよく分かる。
またリアハブ部のドライブシャフトの様子の様子なども見て取れる。
このへんは先代ビーゴ/ラッシュのリアサスがリジット形式だったのと比較するとちょっと軟弱な感じがする。

管理人が思うに新型ロッキー/ライズは本格的な4WDとしては作られていない。
4WD性能を求めるのであれば先代ビーゴ/ラッシュの中古車を探すのも方法だろう(タマは非常に少なくなっている)。
また少々狭いし納期が見えないが新型ジムニーシエラという選択肢もある。
本物感が欲しいなら新型ジムニーシエラが良いだろう。

新型ライズ4WDのリアデフまわり、デフ自体はごっついフレームにマウントされる
新型ライズ4WDのリアデフまわり

バランスが難しい

要はクルマに何を求めるのか?ということに尽きると思う。
林道や積雪路での走破性や信頼性を第一に考えるのであれば新型ジムニーシエラになる。
一方、最新の安全装備や快適性、それに燃費性能を第一とし、4WD性能は少し目をつぶるのであれば新型ロッキー/ライズとなる。

このあたりは個人個人で考え方が異なるのでなんともだが。
管理人が思うに新型ジムニーシエラの燃費性能がもう少し良ければ解決するのだが…。
具体的に言うとMTはともかく、ATの多段化とアイドリングストップの装備で燃費を現在よりも伸ばしてほしいところだ。

今回はこのへんで
では