以前、新型アクアの評判が良いということを書いた。
そこで時間ができたので新型アクアの試乗をさせていただいた。
新型アクアは思った以上に良くできていて国産コンパクトカーでは12を争うレベルではないかと思った。
そんなことを書いてみた。
コンパクトカーを物色中
管理人の家には2台の車がある。
1台は管理人が乗っているJB74ジムニーシエラで、時々嫁さんも乗るがほぼ管理人専用だ。
もう1台は嫁さんが乗っている旧型BRZで、ほぼ嫁さん専用だ。
この旧型BRZは現時点で購入してから4年半が経過し来年で5年となる(2017年購入のアプライドE)。
5年といえばクルマとしては1つの節目でもある。
そんなタイミングを狙って、スバルの営業マンはしきりに新型BRZの情報を提供してくれている。
クルマを見直す、考え直すタイミングなのだ。
そこで管理人はBRZ以外のクルマについても情報を集めようと思った。
運転していて気持ちの良いクルマ、というのが嫁さんのリクエストだが他にないだろうか。
管理人のところのBRZは多くても2名しか乗らないので小さいクルマでも良いと思うのだ。
情報収集しているとメディア上では新型アクアの評判が良いという事だった。
そこで自分で調べてみたのが前回の記事だった。
今回は時間ができたので新型アクアに試乗をさせていただいたのだった。
全体的にしっかりボディー
試乗したのは新型アクアのハイブリッドで2WDのZグレードだった。
標準で185/65R15のタイヤとアルミホイール、トランクにはオプションのスペアタイヤを装備したモデルだった。
印象的だったのは乗り込んですぐにボディーがしっかりしているなぁと感じたことだ。
これは走り出してからも変わらずで非常に印象が良かった。
コンパクトカーとして重要なのは誰が運転しても運転しやすいということもある。
例えば、運転席のポジションを合わすこと、合わした上で視界が良いこと等々があると思っている。
その点、新型アクアはなかなか出来が良い。
シートは特別な印象はないが、逆に決定的な欠点もない、コンパクトカーとしてはよくできたシートのように思った。
加えてステアリングの調整はチルトとテレスコピックの両方が調整可能だった。
シートとステアリングでポジションを調整すると、ほとんどの人は満足できるポジションになるのではないかと思った。
またこうしてポジションを合わせた際に感じたのだが、ペダルの位置関係も自然で違和感のないものだった。
ただし、ドアは閉じる際にバンっと安っぽい音がして質感が低かったのは玉に瑕だ。
ステアリングはしっかり
新型アクアのステアリングホイールの直径は思ったよりも小さかった。
小さいからどうなん?、ということはなく自然に操作可能だった。
感心したのはそのフィールだ。
アスファルトが波打っているような場所でもステアリングの座りは良く外乱も最小限、ブルブルとかワナワナとかといった不快な振動もない。
ステアリングホイールを切る際の引っかかり等も無く自然なフィールで安心して操作できる。
ステアリングを切りながらアクセルを踏んでいってもトルクステアも無く良い印象だ。
路面からのフィードバックは少なめだが安定して滑らか、剛性感もあり非常に質の高いフィールだ。
コンパクトカーとしては非常によく出来たステアリングだと思う。
一言で言えば、必要最低限の剛性感がある、という風になるだろうか。
気になったのは、ステアリングホイールにはたくさんのスイッチ類が付いているのだが、スイッチひとつひとつが小さく、字も小さいので操作が大変そうだ。
これだけスイッチがあると覚えるのも至難の業かもしれない。
ハイブリッドはより自然に
トヨタのコンパクトカー用のハイブリッドシステムは完成の域に達しているのではないかと思った。
以前よりもモーターで走る場面が増えて意外なスピードまでモーターで走る印象だった。
もちろん、試乗は街中だったし、なにか特別な操作をしているわけではない。
試乗中は終始エコドライブモードで運転していたが、アクセルを離すと思ったよりも減速し、今までのプリウス等のハイブリッドとは味付けが異なる印象だ。
アクセルを離した際の俗に言うエンジンブレーキがほんの少し良く効くような印象だった。
「POWER+」モードにはしなかったので快感ペダルでの運転はしていない。
先行車がいなくなった時にアクセルを深く踏んでみたが旧型アクアよりもかなり力強い加速をする。
さらに上り勾配の場所で加速をしてみたが思ったよりもトルクフルという印象だった。
これならコンパクトカーとして非力で我慢しないといけない場面はほとんど無いと思う。
また走行音や感触も静かでなめらか、旧型アクアのようなザラザラした音や感触は全く無い。
巧みに走行時の音や感触のチューニングをしたようだ。
モーター走行時が静かなだけに、たまにモーターでの走行時にエンジンが掛かるとブルル~ンって意外な音がした。
えっ、これ何の音?という印象を受けることもあった。
後席はしっかり使えそうだ
運転席を自分のポジションに合わせた上で後席に座ってみた。
ヤリスでは膝が前席シートバックにめり込むような感じだったが、新型アクアではこぶし一つ入るくらいの余裕がある。
これなら新型アクアの後席の利用は非常に現実的だと思う。
ヤリスでは後席は小学生しか乗れないかもしれない(ちょっと極端か)。
後席ドアは開口部の設定が適切で後席への乗り降りに問題は無い。
座り心地は素晴らしく良いという感じではないが及第点だと思う。
これで後席がリクライニングすれば言うこと無しなのだが、残念ながらリクライニングしない。
静止状態で後席に座ると、管理人のような旧人類の長大な座高では少し後席天井が窮屈に思えたが普通の人なら問題ないだろう(苦笑)。
それに後席は適度に沈み込み座り心地もまずまず良かった。
ホンダの折りたたみができる後席のように剛性感が無いということもない(これが普通だと思う)。
後席で気になったことは、後席ドアのボディーラインが後ろへ切り上がっていて、中から見ると閉塞感があること。
これは良く言えば守られている感、悪く言えば閉塞感ということで個人差があると思う。
トランクもしっかり使える
新型アクアのトランクもチェックしてみた。
特別広いという印象はないが、実用になる最低限の奥行きと高さが確保されている。
大人が4人で旅行となると少し不足するかもしれないが十分実用になる大きさだと思う。
トランクの床下にはスペースが有り、ココにも物を収納することが可能だ。
試乗したクルマではオプションのスペアタイヤが収納されていた。
もし管理人が新型アクアを注文するならスペアタイヤを装備すると思う。
総合的に考えてみると
同じトヨタで新型アクアとヤリスの棲み分けが面白いと感じた。
単純に考えると、大きく異る部分は後席スペースだから後席に人を乗せる機会の多い人は新型アクアだろうか。
ホイールベースは新型アクアのほうが50mm長い、だがヤリスの挙動が落ち着きが無いのかと言われるとそんなことはない。
メディアでは乗り味に関して、圧倒的にヤリスがスポーティーな味付けで、新型アクアはそれよりも落ち着いた感じと出ている。
管理人はあまりそう感じなかった。
どちらかというと新型アクアのほうが挙動が落ち着いて姿勢変化が少ない、明らかにピッチングが少なかった。
それに体に感じる足回りの硬さのようなものは、新型アクアのほうがカチっとしていたように思った。
これは個体差もあるかもしれない。
頑張ったコーナリングを試したわけではないので、そういった時にどう感じるかは分からない。
たぶん、頑張ったコーナリングの際には、ホイールベースの短さからヤリスのほうがよりスポーティーな印象なのだろう。
あくまでも街中の試乗レベルでのお話だ。
インパネをはじめ車内についても新型アクアのほうが高級感ほどではないが落ち着いた雰囲気で質感がある。
こうした事を考えると、ヤリスは若くありたい人向け、新型アクアはそれ以外といったところだろうか。
新型アクアがリタイアした60歳以上の高齢層だけをターゲットとしていないことは分かった。
もし管理人だったらどちらを選ぶかと言われると、圧倒的に新型アクアを選ぶ。
今回はこのへんで
では