EK9メンテナンス:サーキット走行サポート:体調管理の重要性

友人であるEK9のオーナーは前回ショップの走行会にエントリーして久しぶりに新しい車EK9でセントラルサーキット走行を楽しんだようだ。
実はこれに味をしめセントラルサーキットの会員枠を走ろうという新たなチャレンジに乗り出した。平日に時間が取れるので走行会で走るよりも空いていて、より自分のスキルと向き合うには絶好の環境なのだ。経済的にもショップの走行会とそれほど大きくは違わないのでサーキットを良く走る人はサーキット走行会員というのも検討してみたら良いだろう。
ということで、2015年2月13日の金曜日に友人のEK9に付き添いメカニックとしてセントラルサーキット会員枠走行のお手伝いをしてきた。

忙しい合間を縫ってオッサンは走るのだ

皆さんそうだとは思うが忙しい仕事やその他モロモロの合間を縫って車を楽しんでいる事だろう。私がサポートしている友人もそうでやっとセントラルサーキットの会員となり会員枠を走って楽しもうという生活に持ち込んだところなのである。
今回はそのセントラルサーキット会員枠走行デビューなのだ。仕事の段取りを付けてやっとこの日に臨んだわけだ。この日に向けてのスケジュール調整と体調管理がオッサンには非常に重要な要素となる。ここは普段からの精進がモノを言うのだ。
以前からお伝えしている通り車は1998年式のEK9シビックType-Rレース仕様車オプションのエアコン付きという個体だ。

EK9でセントラルサーキットの会員枠走行する、当日のコンディションは朝の段階で3℃で時折雪がちらつくコンディション、路面もハーフウェットであった
EK9でセントラルサーキットの会員枠走行する、当日のコンディションは朝の段階で3℃で時折雪がちらつくコンディション、路面もハーフウェットであった

サーキット走行までの準備はできたか?

普段から折に応じて走るためのメンテナンスをしているので今回は特にサーキット走行のための整備は行わなかった。ブレーキのエア抜きやオイル類のチェックは完了しているし、直前の各部のチェックのみを行う段取りとした。
当日メカニックとして準備したものはこれまたいつもの通りのモノだ。工具として各種ソケットとハンドルやスパナレンチ類、ブレーキのエア抜きおよびパッド交換のための工具、ホイール増し締めのためのトルクレンチ、その他ビニールテープやらガムテープやらと言ったところだ。
今回は結構寒そうなので寒さ対策の着るモノ、後は現地で過ごすための折り畳みの椅子とかを用意して終了だ。

EK9のエンジンルーム、基本的にすべてノーマル状態を保っている、各ボルトの増し締めやブレーキにクラッチのキャップを念のためテーピングする、できればオイルスティックも固定したいのだが今までトラぶったことは無い
EK9のエンジンルーム、基本的にすべてノーマル状態を保っている、各ボルトの増し締めやブレーキにクラッチのキャップを念のためテーピングする、できればオイルスティックも固定したいのだが今までトラぶったことは無い

サーキットの当日のコンディションはどうだ?

現地セントラルサーキットに到着してからまずは情報収集だ。
コンディションと言ってもイロイロある。まず本人の体調、車の状態、サーキットの天候や路面状況等々だ。これらを総合してどうするのかを決めていく。
朝の時点では走る本人の体調はまずまずで、気分的には高揚し多少アドレナリンが出ている状況。車は特に問題無しだ。サーキットと言えば気温は朝の時点で3℃、時折雪がちらつく、路面はハーフウェットでタイヤの温度が上がらないと思われる状況だった。ちなみに今回の会員走行枠は2回ともエントリー1台のみで貸切状態であった(素晴らしい)。
というコンディションのためあまり無理をしないようにし、走り始めは路面状況やグリップ状況を見ながら走ることにした。タイヤはそれほど温度が上がらないだろうという予想から走り始め空気圧をエアゲージで200kPaにセッティングした、タイヤの残り溝は30%~40%くらいだった。
走る前には各部の増し締め、飛散防止のテーピング、計測器の取付け、エンジンルームのチェックを行う。具体的には見える部分の増し締めだ、エンジンルーム内、スタッドボルト、室内についても特にシートやハーネスの取付け具合もチェックする。
後はドライバーの体をウオーミングアップしてほぐしておく。今回は走る前から既にアドレナリンが噴出して熱い状態にはなっているので逆に少しクールダウンする。

1枠目のスター前の様子、今から考えれば少しアドレナリンが出過ぎだったかもしれない、それを見てクールダウンはしてみたのだがまだ足りなかったようだ、オッサンの体調管理はなかなか難しい、まるで子供のようなのだ
1枠目のスタート前の様子、今から考えれば少しアドレナリンが出過ぎだったかもしれない、それを見てクールダウンはしてみたのだがまだ足りなかったようだ、オッサンの体調管理はなかなか難しい、まるで子供のようなのだ
コースインするEK9の後ろ姿、見ての通り水たまりができていてハーフウェット状態で気温も低い、非常にシビアな路面状況であるのは間違いない、このコンディションでは大変な緊張感を持ってもしょうがないところではある、こういった時こそ無理のない安全な走行を心掛けなければならない
コースインするEK9の後ろ姿、見ての通り水たまりができていてハーフウェット状態で気温も低い、非常にシビアな路面状況であるのは間違いない、このコンディションでは大変な緊張感を持ってもしょうがないところではある、こういった時こそ無理のない安全な走行を心掛けなければならない

サーキットを走り始めると・・・どうなん?

走り始めるとピットから走行状態をなるべく収集するようにする。
走り始めで気になった事は1コーナー入口でブレーキをロックさせている事(EK9レース仕様車はABS無い)、ギアの使い方がコーナーにより合っていない時がある事が気になった。
路面がハーフウェットなのでグリップ状況を把握するまではブレーキも安定しないし、あまりコーナー奥へ突っ込むと危険だ。ここは様子を見て少しづつ詰めていくのが良い。エンジンの吹け上がり等は問題無し、マフラーがどこかに接触しているようなビビリ音が出ている。
ライン取りも少しは改善してコーナーではキチンとインに付けているし、一見前回よりも上達しているように見えるがコーナー入口で突っ込み過ぎでギリギリの状態だ。前回の走行は2014年の9月の末だから4か月強の間隔が空いており、オッサンとしてはすっかり忘れている頃合いなのだ。ダメ押しは1本目の最後には奥のヘアピン突込みでスピンしたが大きな問題とはならずホッと胸をなぜおろす。
本人は自分なりにドライビングを詰めているようなのだ。まぁこんな感じでドライバーとドライビングの状況も把握してピットに帰ってきたら修正するようにする。
今日は路面のミューが低い状態でこの状態ではリスキーだ、ブレーキングポイントを余裕を持って設定し加速重視のラインを取るようにアドバイスをし2本目に臨む。
セントラルサーキットのブリッジ下の右コーナー、進入はコース中央からインに付きアウトまで使って最終コーナーへなだれ込むという形はできているのだ、しかしここはアウト側に余裕が少ないので無理は絶対禁物なコーナーなのだ
EK9_UB2
EK9_UB3
↑ セントラルサーキットのブリッジ下の右コーナー、進入はコース中央からインに付きアウトまで使って最終コーナーへなだれ込むという形はできているのだ、しかしここはアウト側に余裕が少ないので無理は絶対禁物なコーナーなのだ

トラブル発生・・・車では無くてドライバーがダウン

1本目の反省点をドライバーにインプットして再度タイヤの空気圧を設定し直す、またスタッドボルトをチェック増し締め、それにオイルの量やエンジンルームを簡単にチェックした後にサーキットへ送り出す。
2本目は1本目よりは路面が乾いて来てペースが上がる予定なのだがあまりペースが上がっていない。こちらはコーナーのコース取りを見るためにピットより出張してコーナーへ陣取ってカメラを構えて撮影を続けていた。
するとあまりペースの上がらぬままピットへ帰ってくる気配がある。急いて走りピットへと取って返す。こうした事は時々ありシートの調整とか細かなセッティングを変えたりする事がある。今回は帰ってくるなりドライバーは車を降りて胃が痛いと訴えるのだ。そしてトイレへ走って行ってしまったという状況であった。今回はこのような状況であるので2本目の途中ではあるが走行を断念し回復に努めることにした。
しばらく休憩して持参の胃の薬を服用するといくぶんかマシになったようだ。オッサンはここで無理は禁物だ。 考えてみれば今回は様々な条件が重なっているのは確かなのだ。会員走行枠での走行が初めて、コースを独占して走れるのが初めて、前回走行より4か月強の間隔が空いている事、路面がウエットで気を使う事等々が重なっていて極度の緊張をしていたのは事実だ。
改めてドライバーのコンディショニングという点を考えさせられた状況であった。走る際には弱ったオッサンは精神的に無理ができないということを肝に銘じなければならない。

今回のEK9の問題点、マフラーとリアスタビが接触していてビビリ音が出る、車が温まってくると音が消えるのはマフラーが熱で膨張し前後方向に延びるからか?、いずれにしてもマフラーを上方向へ引き上げないといけない
今回のEK9の問題点、マフラーとリアスタビが接触していてビビリ音が出る、車が温まってくると音が消えるのはマフラーが熱で膨張し前後方向に延びるからか?、いずれにしてもマフラーを上方向へ引き上げないといけない

気を取り直して大阪オートメッセへキャンギャルを見に行く

しかしオッサンはあきらめない。こういった状況でセントラルサーキット会員枠走行については情けない結果となった。しかしまだ今は午前中、今から南港で開催されている大阪オートメッセへ大急ぎで向かいキャンギャルを激写するのだ。
こういったエネルギーは残っているし体調はなんとか大丈夫なようだ。念のため本人に代わってこちらがEK9の運転をして南港へ向かったという訳だ。
大阪オートメッセのレポートは近々の別に機会にアップするのでお楽しみに待っていただきたい。
分からぬ3
↑ キャンギャルが待っているとなると体調不良なんぞ吹っ飛ぶのが不思議だ

現在のEK9仕様

エンジン:ノーマル
エンジンマウント:無限
ミッション:ノーマル
デフ:ノーマルトルセンLSD
吸気系:ノーマル
排気系:マフラー5ZIGEN
ブレーキ:ノーマルキャリパー+ディクセルスリットローター前後
ブレーキパッド:前-制動屋RM551+、後-制動屋SP300
足回り:オーリンズDFVラバーアッパーマウント
無限強化ゴムブッシュ
タイヤ:ダンロップ ディレッツァ Z2 スタースペック205/45R16
ホイール:7J16インチホイール
ステアリング:モモ モデル08 レザー/ブラックスポーク
シート:ナニワヤバケットシート×2
ハーネス:サベルト3インチ4点式
ヘッドライト:H4タイプのHID、LEDスモールランプ
所有者:TomTomの友人

今回はこのへんで
では