今回は間をあまり空けずにセントラルサーキットへ出かけてきた。
間を1ヶ月空けるとオッサンの体は前回の感触を忘れてしまい思い出すのにしばらく時間が掛かる。時間と費用が許すならばなるべく間を詰めて通うのがベストではある。
今回の課題は前回に引き続きブレーキリリースと各コーナーの攻略を行う事だ。これ以外に車両のマイナートラブルがいくつか発生したので現地で対応した事を書いてみたい。
課題は山積だが慣れも必要だ
EK9に乗る友人の場合サーキットを走る課題は沢山ある。
目下の課題はブレーキング特にリリース、ライン取り、シフトワーク等々だ。その結果セントラルサーキットで今年中に1分40秒を切ることを目標としている。
しかし30分×2の走行枠の中に一度にたくさん課題を詰め込んでもなかなか消化できないのが現実だ。まして同乗走行ならリアルタイムでアドバイスができるだろうが単独走行で外から見るしか方法が無いため後で車載カメラの映像を見ながらになる。これは効率が悪いが現状しょうがない事だ。
車自体は普段から自分で乗っている車だから操作系は慣れているはず。しかしスポーツ走行を行うスピード域が高く普段では体験しない領域だし、迫りくるコーナーをクリアしようとして精神的にも緊張しまくりの状況は普段では体験しない。こうした状況でのドライビングに慣れると言う事が非常に重要なのだ。操作に正確性とスピードが求められるのは勿論だし、自分なりの安全マージンを確保する事が絶対条件だ。これらを掴むには慣れと経験がかなり必要になる。
↑ セントラルサーキットの9コーナーを通過するEK9、このコーナーは下りの逆バンクで初心者にとっては非常に怖いと感じてしまうコーナーだ、1枚目のアプローチで車の向きをキチンと変えることができるとスムーズに行く、車の向きを変えるにはブレーキリリースが重要なのだ、3枚目のクリップ通過後は膨らみ過ぎず次の右コーナーに向けて車両を左に寄せる、一つのコーナーだけ速くてもいけないトータルで速くないとタイムは出ないからだ
車両のトラブルは兆候がある事が多い
今回は随分車にも慣れてきて前回と間隔も短いのでドライバー的には良い状態だった。車の方はと言えばアチコチで音が発生しているし、タイヤがかなりズルズルの状態(左側のみ前後とも1部山)になって来ていた。
以前からマフラー出口のタイコ部分のステーがマフラーを吊っているリングゴムから抜けてしまうという症状はあった。もちろんこのマフラーのリングゴム(楽天)は強化品に変更している。その度にステーをリングゴムに押し込んで元に戻しているのだがなかなか完治しない。
走行前に一通り各部を点検してみると再びマフラーのステーがリングゴムから抜けてぶら下がっている状態を発見した。これをリングゴムに押し込んで元に戻しコースへ送り出した訳だ。
しかしながら走行時(ブレーキング時)に再びステーがリングゴムから抜けてしまいマフラー脱落までは行かないがスタビライザーに干渉して音がした。ドライバーは何か足回り部品が脱落したと思いピットへ帰ってきたのだ。これは正解で車両に異常を感じたらすぐにピットへ戻って点検すべきだ。
下回りを点検してみるとスタート時に差し込んでおいたマフラーステーがリングゴムから抜けてしまっていた。画像を見ると分かるがマフラーが後ろへ動くとリングゴムからステーが抜けてしまう。ブレーキングをするとエンジンが微妙に後ろへ移動するので繋がっているマフラーも移動しステーがリングゴムから抜けてしまうのだ。これを放っておくとマフラー自体が脱落して自走して帰れなくなる。
↑ EK9のマフラーステーとマフラーリングゴムの様子、左がリア側でこれが正しい状態。リングゴムに銀色のマフラーステーがリア側から刺さって突き出しているのが分かる、ただしマフラーステー側には返しが無く力が掛かるとすぐに抜けてしまう構造になっている、今回はこれがブレーキング時に抜けてしまった、ボディー側のゴム取付け部には返しがあり抜けないようになっている
現地で最低限の対策が打てるようにしたい
こうしたマイナーなトラブルはスポーツ走行ではつきものだ。最低限の対策を現地で行い走り続ける事や自走して帰る事ができるようにする必要がある。
そのためには事情が許す限りの工具やパーツを持っていく。 今回はマフラーのステーがリングゴムから抜けてしまう症状を食い止めるためにリングゴムとマフラー側ステーを固定するためのモノが必要だった。何を使ったかと言うとビニ帯という園芸用のビニール加工された細い針金だ。このビニ帯は非常に便利で自由に長さをカットできるので何かを縛るにはもってこいだ。ただ細いので力がかかる個所は適さない。このビニ帯といくつかの種類のインシュロック(Amazon)を持って行けば大概は対応できるだろう。また細い針金もあればベストだ。
ある程度自分で車を整備するための工具は別の機会に書きたいと思う。
↑ EK9のマフラーのリペア中の図、見にくいがマフラーステーとリングゴムを黒いビニ帯で縛っている、ここは意外とそれほど熱くならないが力はソコソコ掛かる場所だ、この後2本目の走行を行ったが大丈夫だった、こうした応急手当は良くあることなのでイロイロ準備しておいた方が良いだろう
無理せず中止撤退する勇気も必要
今までにこのEK9のドライバーはサーキットでの走行を2度中断している。
1度はドライバー自身の体調が悪くドライビングできなくなった。2度目は今回のマフラーが外れたことだ。結果的に良い判断をしていると思う。
原因は体調や車両トラブルと様々だがおかしいと思ったら中断する勇気は必要だろう。やはり安全の確保が最優先されるべきだ。
今回のように2名で行きサポートが付く場合はまだ良いが、1名で出かけているような時には絶対無理は禁物だ。家に帰りついてやっと全ての事が終わるのだ。そのためには自分の体も車両も無事な状態でないと家に帰りつかないのだ。
現在のEK9仕様
エンジン:ノーマル
エンジンマウント:無限
ミッション:ノーマル
デフ:ノーマルトルセンLSD
吸気系:ノーマル
排気系:マフラー5ZIGEN
ブレーキ:ノーマルキャリパー+ディクセルスリットローター前後
ブレーキパッド:前-制動屋RM551+、後-制動屋SP300
足回り:オーリンズDFVラバーアッパーマウント
無限強化ゴムブッシュ
タイヤ:ダンロップ ディレッツァ Z2 スタースペック205/45R16
ホイール:7J16インチホイール
ステアリング:モモ モデル08 レザー/ブラックスポーク
シート:ナニワヤバケットシート×2
ハーネス:サベルト3インチ4点式
ヘッドライト:H4タイプのHID、LEDスモールランプ
所有者:TomTomの友人
今回はこのへんで
では