TomTomの2013年のお気に入り車リスト

「光陰矢のごとし」(この言葉は大好きだ)、1年の経つのは早いモノであります。

光陰矢のごとし

思えば「TomTom’s Voice」を開設したのは今年の1月1日でありましてちょうど1年が経ったわけです。
オッサンになってからは「光陰矢のごとし」がますます加速しており、本当に「アッ」と言う間に1年経過チーンという感覚だ。
今日はせっかく大晦日であり「TomTom’s Voice」開設1年記念という訳で、1年間のご愛顧に感謝しつつ1年間のことを振り返ってみようと思う、もちろん車の事ですぞ。

デザイン部門:デザインに感銘した車

今年のフランス車にはいいモノがあった。
コンパクトカー好きのTomTomとしては、ルノーのデザインが一番だと思う。その中でも「ZOE」(日本未導入のEV)が一番だと思うのだ。
なんだか動物的な生きているような躍動感が全身から漲っていて元気にしてくれそうなオーラを醸し出している。
デザインの専門的なことは全く分らないのだが、コンパクトカーの中でも大好きなデザインだ。
ルノー「ZOE」の画像その1
↑ ルノー「ZOE」の画像その1、なんともとぼけた顔つきをしているのが楽しい、コンパクトカーはこういったカワイイ感があった方が良いと思うのだ、画像はネット上から拝借

ルノー「ZOE」の画像その2
↑ ルノー「ZOE」の画像その2、横から見ると結構まっとうなデザインだしヴィッツに似てなくもない、それでも非常にコンパクトな中にギュっと凝縮された思いを感じる、画像はネット上から拝借

ルノー「ZOE」の画像その3
↑ ルノー「ZOE」の画像その3、後から見ても丸みを帯びて結構かわいいデザインだ、テールライトとハッチバックとリアフェンダーとリアガラスが統一された曲面の中にあるのが面白い、画像はネット上から拝借

全体的な事だが最近のルノーデザインは素晴らしい、その裏にあるのが基本的なコンセプトとしてチーフデザイナーのローレンス・ヴァン・デン・アッカーが提唱する「The Cycle of Life」を車のデザインに表現したものということなんだが分りにくい。
ただデザインは良くできていてこのコンセプトで作られたのが「ルーテシア(クリオ)」だ。こちらもコンパクトカーの中に躍動感をうまく表現したデザインだと思っているしRSなんかは最も欲しい車の筆頭だ。

デザイン部門:圧巻は「DeZir(デジール)」

圧巻はなんといってもコンセプトカーの「DeZir(デジール)」で決まり。
この車はあくまでコンセプトカーだが実現可能そうな雰囲気がある。本当に発売されたらどうしよう?、と買えるかどうかも分からないのにドキドキさせるものを持っていると思う。
ルノー「DeZir」の画像その1
↑ ルノー「DeZir」の画像その1、この局面の使い方が素晴らしい、男としては女性をイメージしたものではないかと思ってしまうのだが実際に聞いてみたいものだ、パンチングと曲面とクロームメッキの組み合わせが斬新、この赤い色も独特の色だ、画像はネット上から拝借

ルノー「DeZir」の画像その2
↑ ルノー「DeZir」の画像その2、なんだかリアはエアコンの吹き出し口のようなダクト形状だ、だが前面にダクト形状は懐古趣味だったり新しかったり微妙なところ、ドアサイドの局面が素晴らしい、これはCLIO(ルーテシア)にも反映されている、画像はネット上から拝借

デザイン部門:ミニバンでも躍動感「グランドC4ピカソ」

ミニバンではこれもフランス車のシトロエン「グランドC4ピカソ」だ。
このデザインは実は古くからあるシトロエンミニバンデザインの伝統というか手法を踏襲しているのだがそれでもかなり斬新だ。非常に単調になりがちなミニバンに対して落ち着きのある躍動感を与え、先進的だが不思議とクラシカルな雰囲気も持ち合わせている不思議なデザインだと思う。
久々に乗ってみたいと思うミニバンなのだ。
シトロエン「グランドC4ピカソ」の画像その1
↑ シトロエン「グランドC4ピカソ」の画像その1、前から見ると十分前衛的なデザインで近未来的でもある、サイドから見るとフロントウィンドウ横のAピラーの処理がシトロエン独特だ、ボディーサイドはフェンダーラインとプレスラインが良い具合にマッチして優しい感じ、画像はネット上から拝借

シトロエン「グランドC4ピカソ」の画像その2
↑ シトロエン「グランドC4ピカソ」の画像その2、後方から見るとフェンダーの膨らみが優しい、リアハッチはフロントに比較してクラシックな印象さえ受けるのが不思議、ボディー色とルーフレールの配色も凝っている、画像はネット上から拝借

技術コンセプトに感銘した車

時代の流れはエコで経済的、環境にダメージを与えない、そして災害時にも役に立つといった非常に欲張りなコンセプトになってきている。
個人的にはしばらくの間PHEVが今後の主流を成すと思っていて、日本ではプリウスPHV(私も2週間モニターさせていただきました)が切り込み隊長となりハイブリッド車の延長線上に位置づけられている。
しかしよく考えると車を走らせるのに2種類の動力源は効率が悪い、そしたら1つにしてはどうなの?ってことでモーターに集約されるわけだ、とするとモーター駆動の車つまりEVが存在感を増す。
このオプションとしてレンジエクステンダーという考え方があって、文字通りレンジをエクステンドする。
電池が無くなったら自ら発電して走行距離を延長するというコンセプトだ。
このためにEVに内燃機関を搭載して電気を発電して走行距離を延長するわけだ。

「EV+レンジエクステンダー」の先駆者

このコンセプトの代表的な国産車が三菱「アウトランダーPHEV」だ。
PHVとかPHEVとはという呼称は非常に紛らわしいと思うのだが、この車の実態は「EV+レンジエクステンダー」というのが正解だと思っている。
実はこのあたりメーカーもあきらめが悪く、エンジン用にはミッションも無いくせにある速度域ではエンジン直結で走ってしまう機能がある(モーター走行だけでは高速域で燃費が上がらないらしい)。
まぁこれは置いておいて「EV+レンジエクステンダー」を国産で最初に出したという事は大変素晴らしい事だと思う、一言で言うと先駆者だ。
先陣を切る者に付き物な初期の不良というか不具合はあるが全体的には賞賛すべき内容だと思う。

「EV+レンジエクステンダー」でフルタイム4WD

基本的に先ほどの「EV+レンジエクステンダー」であるので夜間に電池に充電して走る。
電池内の電気が無くなるとエンジンが始動して電池に充電とモーターに給電を行い電気で走り続けるということだ。
もっと凄いのはモーターによるフルタイム4WDとしているところだと思う。
これは前後の駆動輪は機械的には全く繋がっていない状況(センターデフとかは無い)なのだが、電気的な制御でフルタイム4WD制御を行っているということだ。
この仕組みは「転がる」方ではABS、「転がす」方ではトラクションコントロール等々で既存のものだ。
しかしこれをモーターで実現して4WD化しちゃっているところが先駆者だと思う。
非常に複雑な制御がなされているのは容易に想像できるし壊れてしまった時には非常に厄介なことになるのは想像できる。

マーケティングは失敗続き

この「アウトランダーPHEV」発売時のゴタゴタで三菱自動車がまずかったのは、品質管理とその後の対応だと思う。
マーケティング的には最悪な状況を作り出してしまい、せっかく期待が盛り上がっているところに一気に冷水を浴びせかけた形になっている。
そういった意味でマーケティングは全くダメダメだが、技術的な内容で今年の1番としたい車だし、売れてほしい車と思うのであった。
三菱自動車「アウトランダーPHEV」の画像その1
↑ 三菱自動車「アウトランダーPHEV」の画像その1、外観は何の変哲もないクロスオーバーだ、そのさりげなさが良い無用にユーザーに意識させることなく使えることが大事だ、これも自分で所有してみたいクロスオーバーの一つで使い倒してみたいと思う車、画像はメーカーサイトより拝借

三菱自動車「アウトランダーPHEV」の画像その2
↑ 三菱自動車「アウトランダーPHEV」の画像その2、インパネは全く先進的な印象を持たない従来の延長線上にある、はっきり言ってダサイ、しかしこれがメーカーの狙うところなのかもしれない、ユーザーにそれと気づかせずに使えるという意味では素晴らしく割り切っている、画像はメーカーサイトより拝借

三菱自動車「アウトランダーPHEV」の画像その3
↑ 三菱自動車「アウトランダーPHEV」の画像その3、機構を解説した図、個人的には現時点での国産車ではすごく画期的な車だと思っている、その要素としてはレンジエクステンダーと4WD制御技術が主となる、これだけの制御の塊をユーザーに意識させず乗ってもらいたいという意思が感じられるところが凄いと思う、画像はメーカーサイトより拝借

グラリと来たスポーツカー

元来凝り性なたちなのでスポーツカーは非常に気になる存在だ。
車で走る事自体は時代と共に意味が異なってきて今となっては罪悪感を持ってしまうような段階まで来ているのではないだろうか。
しかし技術開発やブレークスルーにはモータースポーツで競い合う中での技術フィードバックが必要不可欠なのは間違いない。
そこでメーカーをはじめモータースポーツの主催者も創意工夫を重ねて様々な見せ方や技術要素を取り込んできているのが現状だ。

スポーツカーとエコ

スポーツカーとしてはこういった動きを受けての小型化やハイブリッド化の動きがある反面、反動なのか大排気量大パワーでの昔ながらの車も数が多くリリースされてきた。
これはこれで面白い動きだと思うのだが、経済がそうであるように両極端な文化を創り上げているのではないだろうか。
この行く先が少し気になるところではある。

またスポーツカーを受け止めるユーザーの動きも近年様変わりをしてしまっていると思うのだ。
かってこういったスポーツカーの受け皿は血気に溢れた若者と決まっていたものだが、若者がスポーツカーに興味を示さないというなんだか寂しいことになっているのは事実だ。
かくいう私も20代の頃はラリーというモータースポーツに没頭して様々な車を壊しては腕を下げたのか上げたのか分らない状況ではあった。
こうしたスポーツカーを取り巻く全体の動きはイロイロあるが、TomTom個人的にグラっときたスポーツカーはやはり軽量でコンパクトな車なのは基本的に変わりがない。

現代にマッチしたスポーツカー

中でも自分では手が届かないスーパースポーツ級の車だと一人で早合点していたアルファロメオの「4C」が現在では一番気になる存在だ。
というのはその価格を知ってしまったからなのだ。
内容と言えばダウンサイジングされたそこそこパワフルなエンジン。
そしてカーボンを使った車の骨格。
全体のパッケージングは文字通りスーパースポーツと異なるところが無い。
こうしたコンセプトのスポーツカーって実はなかなか無いものだ。

あえて言えばロータス「エリーゼ」、この車はロータスのコンセプト通りコンパクトで軽量を地で行く車でいつかは乗りたいと思っている。
そしてケータハムのシリーズ、こちらは最近スズキの軽エンジンを搭載して日本でも売りに出されたばかりだが新たなマーケットの新境地を切り開いている。

やはりスポーツカーはカッコ良くないとあかん。
そして技術的なハイライトがなければあかんと思うのだ。
そのルックスや技術ハイライトに惚れて、不便な所には目をつむるのが本来のあり方だろうと思う。
快適なスポーツカーなんてスポーツカーとは言えないのではないだろうか。
きっとそれはスポーティーなラグジュアリーカーだと思うのだ。

骨のあるスポーツカーの登場だ

なぜこうしたことを考えるのかというと、スキーでも自転車でも道具を使うスポーツを想像してみたら良い。
長年自転車競技に携わってきたが、競技用自転車で非常に高価な戦闘力の高いロードレーサーを快適だと思ったことが無い。
フレームはエネルギー効率を考え固く、ポジションは凄く前傾していて空気抵抗を低くする苦しいものだし、パーツも剛性が高く操作する際の当たりが非常に堅い、タイヤなんて転がり抵抗しか考えていない7気圧(乗用車の比ではない)も入る細いタイヤなのだ。
また競技用のスキーの板やブーツもそうだ。
堅くて反発の鋭い板に足をガッチリと固定するブーツ、カリカリまで締め上げるビンディング。

TomTomはこれらを快適だなんて思ったことは一度も無いのだ。
これが快適なんて誰が言うのだと思う。

そういう意味ではアルファロメオ「4C」は久々に骨のある奴が出てきよったという印象なのだ。
しかもちょっと頑張れば手に入れることができる価格帯というのが素晴らしい。
大げさに言えば人生に新たな目標ができたという感じである。
アルファロメオ「4C」の画像その1
↑ アルファロメオ「4C」の画像その1、低く構えるフォルムはスーパースポーツそのもの、こんな車に一生のうちで一度は乗ってみたいと思うのだ、それも現在のトレンドをうまく取り込んだカーボンやらダウンサイジングやらを採用しているところが憎い、画像はネット上から拝借

アルファロメオ「4C」の画像その2
↑ アルファロメオ「4C」の画像その2、スポーツカーに乗ることはやはりスポーツなのだと感じさせてくれる車、こうした成り立ちの車がなんとか手が届く価格帯で実現されるというのはありがたい、手に入れてみたい車の一つとなった、画像はネット上から拝借

アルファロメオ「4C」の画像その3
↑ アルファロメオ「4C」の画像その3、なんともスパルタンな印象のシンプルなインパネだ、よく見ると最新の技術を採用しているようだ、メーターはディスプレイだしシフトはF1マチックなぜだかセンター部分にBlueToothjのロゴが見える、これはたぶんオーディオなのだろう、フレームにカーボンを使っているという演出も少しだけある、画像はネット上から拝借

最後に今年のお礼

1年間お付き合いをいただきましてありがとうございました。
来年もバシバシと書いていこうと思いますのでご期待ください。

では皆さま、良いお年をお迎えください。
2013年大晦日