EK9メンテナンス:サーキット走行サポート:ブレーキリリース編その2

暑さがやわらいで秋の気配が濃くなってきた今日この頃、皆さん走ってます?

本日、例のごとくEK9のサポートとしてセントラルサーキットに出かけて来たのでレポートしようと思う。
EK9の主の友人だが、ここのところ1ヶ月に1回もしくは2回のハイペースでセントラルサーキットへ通っているだけあって車にも慣れて来たし少々コツを呑み込めてきたようなのだ。その証拠にラップタイムも目に見えて向上してきた。

そこで今回はもう1段階ステップアップするためにコーナリングスピードを上げるという課題を課すことにした。
まずまずの天気のセントラルサーキット

そもそも直線のブレーキングで車の速度が落ちすぎる

オッサンドライバーも練習の甲斐あって直線のブレーキングについてはかなり安定してきた。ABSの無いEK9レース仕様車だがストレートエンドのフルブレーキングでもロックせずふらつかず真っ直ぐに減速できるようになってきた。
しかし直線でのブレーキングの結果コーナー進入時の速度が遅く、次に繋がらないしラップタイムも上がってこない。

舞台はセントラルサーキットのバックストレートエンドの4コーナーの進入部分だ。

良く見ているとシフトダウンするのに気を取られて速度を落とし過ぎているのだった。そこでコーナー進入時のギアを1段上げる(今まで2速だったのを3速にする)ようにしてキチンとブレーキングに専念できるようにした。

さらにコーナリングスピードを上げるためにコーナー進入速度を現在より少し上げる方向で修正する。
具体的には今までのブレーキング終了ポイントより少し手前でブレーキのリリースを開始する。この時に同時にステアリングを切り始めてコーナへのアプローチを開始。そのままブレーキをリリースしながら進み、アクセルを踏み始めるポイントは以前と同じという作戦だ。

コーナリングスピードを上げるにはどうすればよいのか?

コーナリングスピードを上げるにはどうしたら良いのかという事を実践するためにタイヤの使い方が非常に重要になるのはお分かりだろうと思う。

タイヤの能力を目いっぱい引き出してあげて、それを横方向のグリップに使う事が出来ればコーナリングスピードは上げることができる。
この事を実践するためにはコーナリングの初期段階でタイヤに十分荷重を掛けてやる事(荷重移動)が重要なのだ。

タイヤに荷重を掛けた状態でコーナリングを行うためには直線のブレーキングから続くコーナリング初期段階でのブレーキリリースがキモなのだ。今までと今日もまたこのブレーキリリースを重点的に練習したのだが、少々難しいらしくなかなか実践できていないのだった。

ブレーキを引きずりながらコーナリングするという事

タイヤに目一杯荷重がかかっているのはフルブレーキングの最中ということはお分かりだろう。この状態は摩擦円から言うとタイヤの縦方向(摩擦円の上下方向)で目一杯能力を使い切っている状態だ。

ここからタイヤの横方向(摩擦円の左右方向)の力を引き出す必要がある。それにはブレーキを緩める事が必要だ。そうするとタイヤの縦方向で目一杯使っていた能力に余裕ができて横方向にも使えるようになる。
つまりこの状態はブレーキを踏んだままコーナリングしている状態なのだ。
摩擦円の解釈

これが出来たらどうなるん?

ブレーキをパンっと離すと、せっかくブレーキによる荷重移動でフロントタイヤに荷重を掛けていたのがサッと抜けてしまう。
これをマイルドにやるのがスムーズなブレーキリリースの目的だ。

そしてブレーキを抜いた分だけステアリングを切り込み始めるという感じだ。そうするとまだ荷重はフロントタイヤに残った状態なのでタイヤを上手く使ってコーナリング速度を上げれるという事である。言うは優しいが実際やると難しいかもしれないのでひたすら練習あるのみだ。

管理人TomTomの考えとしてはブレーキを踏み始める際にはバンっと踏み込んでも良い。これに対してブレーキを離す(ブレーキリリース)時はゆるりそろりと離す。これに尽きる。

ふたたびセントラルサーキットの4コーナーを見てみる

セントラルサーキット4コーナーその1
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↑ ⑦のあたりからブレーキをリリースし始める、⑩くらいまでブレーキリリースを続けて最後の⑪あたりからアクセルペダルに足を移すという感じだ

セントラルサーキットの11コーナーを見てみる

セントラルサーキットの11コーナーEK9
↑ セントラルサーキットの11コーナー、キチンとクリップに付けるようにもなった、良い具合にロールして荷重が乗っている状態、タイヤのスキール音が長く聞こえるようになって来ている

走った後のタイヤを見てみる

練習の甲斐あって以前よりかなりタイヤが使える状態になってきたと思う。そこでセントラルサーキット走行後のタイヤの状態をチェックしてみた。

セントラルサーキット走行後の他フロントタイヤの状態
↑ セントラルサーキット走行後のフロントタイヤの状態、左が右前輪で右が左前輪、セントラルサーキットは右コーナーが多いので左タイヤがより摩耗する、左前輪はかなり摩耗が進んだ状態だがタイヤは綺麗に使えている、ショルダー部分の摩耗が少し進んでいるのでもう少しキャンバー角を付けた方が良いかもしれない、この状態で新品から30分枠を6個消化した状態、タイヤはダンロップスタースペック

セントラルサーキット走行後のリアタイヤの状態
↑ セントラルサーキット走行後のリアタイヤの状態、左が左後輪で右が右後輪、前輪と同じく左タイヤが摩耗するがフロントほどではない、リアはちょうど良い状態だと思う、この状態で新品から30分枠を6個消化した状態、タイヤはダンロップスタースペック

暑い盛り(7/31)に16インチから15インチへインチダウン(ノーマルに戻っただけだが)して新品で使い始めたタイヤだが30分枠を6個(延べ3日分)こなしてこの状態だ。
練習の甲斐あってタイヤを上手く使えるようになったので擦り減り方はまずまず良い状態だ。だが消耗が激しくあとそれほど持たないだろう。30分枠を4回ほどでフロントは終わってしまいそうだ。
走り込んでラップタイムが上がってくるとやはりタイヤもそれにつれて消耗する。
タイヤは15インチにして16インチよりはかなり安く調達できるので経済的だ。

まだまだブレーキリリースについてはまだ課題が多くコーナリングスピードが遅い。これがスムーズにできるようになればさらにラップタイムは伸ばすことが出来そうだ。
まだまだ練習あるのみなのだ。

現在のEK9仕様

エンジン:ノーマル
エンジンマウント:無限
ミッション:ノーマル
デフ:ノーマルトルセンLSD
吸気系:ノーマル
排気系:マフラー5ZIGEN
ブレーキ:ノーマルキャリパー+ディクセルスリットローター前後
ブレーキパッド:前-制動屋RM551+、後-制動屋SP300
足回り:オーリンズDFVラバーアッパーマウント
無限強化ゴムブッシュ
前-ジェイズレーシング調整式アッパーアーム
後-ジェイズレーシングリアキャンバーアーム
ホイール:エンケイRC-T4(15インチ/7J/インセット+40/5穴/PCD114.3)
タイヤ:ダンロップ ディレッツァ Z2 スタースペック195/55R15
ステアリング:モモ モデル08 レザー/ブラックスポーク
シート:ナニワヤバケットシート×2
ハーネス:サベルト3インチ4点式
ヘッドライト:H4タイプのHID、LEDスモールランプ
所有者:TomTomの友人

今回はこのへんで
では