最近知ったのだが日産ディーラーの一部にはソフトバンクのPepperがいる。
日本国内の日産車はあまりパッとしない印象だがPepperを口実にディーラーへ行くのは良いかもしれない。
特に最近では自動運転やITS等、車両のIT化が進みPepperのようなロボットとはイメージ的に非常に相性が良いと思うのだ。
日本国内ではパッとしないが実は好調な日産
我々日本のユーザーから見ると日産の車は明らかに魅力が少なくなってしまった。
コンパクトカーは中途半端な出来だし、中型の車はアッパーへ行こうとして価格が高くなっている。
高級車のラインは比較的充実しているが宣伝がヘタなのか伝わってこない。
こうした日産の国内の印象だがグローバルでは非常に好調をキープしているのだ。
それが故にルノーとの関係でフランス政府の株式の取得が話題になるのだった。
日産の最近の決算は次のようになっている。
日産の2015年度上期の業績
- 売上高 5兆9,333億円
- 営業利益 3,950億円
- 当期純利益 3,256億円
※出典:日産決算資料より
日産の2014年度通期の業績
- 売上高 11兆3,752億円
- 営業利益 5,896億円
- 当期純利益 4,576億円
※出典:日産決算資料より
日産の2014年度通期の地域別販売比率
- 北米:34.4%(11.0%)
- 中国:23.0%(0.5%)
- 欧州:14.2%(11.7%)
- 日本:11.7%(▲13.3%)
- その他:16.7%(1.1%)
※出典:日産決算資料より
ちなみにトヨタの2014年通期の業績
- 売上高 25兆6919億円
- 営業利益 2兆2921億円
- 当期純利益 1兆8231億円
※出典:トヨタ決算資料より
日産は北米を中心とした販売戦略
これは日本の自動車メーカー全体に言える事だがどうしても世界の中で大きなマーケットへ向かってしまう。
前述の決算内容の地域別販売比率を見れば一目瞭然だ。
販売1位が北米、以下中国、欧州、日本と続く。
注目すべきは日本国内の販売台数がかなり落ち込んでいる事だ。
これはグローバルな戦略を取るが故に日本国内のニーズを満たしていない事が伺える。
つまり我々日本のユーザーが欲している車を提供していないという事だ。
だから魅力的に見えないのは当たり前なのだ。
日産は明らかに日本の国内マーケットは捨てているのが伺える。
これに反して北米の日産車のラインアップはSUVを中心に非常に魅力的だ。
そうは言っても日本の会社だから
日産全体の戦略としてはこのような事になっていて日本国内で売れないのは当然の事だ。
そうした日本国内のマーケットを少しでも景気付けようとしてPepperに出動要請がかかったという事だろう。
技術の日産と言うのは昔から言われてきたが文字通り新しい技術をいち早く導入しているのは確かだ。
最近ではステアリングバイワイヤをいち早く実用化したのも日産だしスマートルームミラーもある。
自動運転では少し日産の影は薄いが確実に進歩しているようだ。
本来は日産が日本のユーザーが欲している車を提供すべきだが我々ユーザー側も頭を切り替えてみると良いだろう。
日本国内の日産車はパッとしないが技術や新しいモノを提供してくれる会社と思えば良い。
車を見に行くというよりもステアリングバイワイヤやPepperを見に行くようにしたら良いのではないだろうか。
自動車メーカーはどこでも同様の状況だが日産と比較するとトヨタやスズキは国内でもなかなか頑張っていると思う。
スバルやホンダは日産と同様に日本国内のモデルが少しニーズと合っていないような気がする。
グローバルと日本国内での最大公約数をどうやって見つけようかといった迷いが見られる。
日産には本来の車で楽しさやわくわく感を感じさせてもらいたいものだ。
今回はこのへんで
では