最近はITSだのETC2.0だのと車に関する通信が数多く登場しややこしい。
管理人の車にもETCは付いているがITSやETC2.0は付いていない。
ますます高度化する車自体とV2X通信(V2Iと言っても良いだろう)についてまとめてみた。
参考にして欲しい。
車への情報提供はかつてイロイロあった
覚えているだろうか?ナビゲーションにはFM VICSと光ビーコンというのがあった事を。
一時期は管理人TomTomも新しモノ好きだったので車載ナビに大枚はたいて光ビーコンを取り付けたものだ。
この光ビーコンはFM VICSよりも多くの情報を提供する事ができる。
もちろん現在でも光ビーコンは運用中だが管理人も含めて一般のユーザーはあまり利用していないのではないだろうか。
現在ではFM VICSが拡張してVICS WIDEと呼ばれる情報量の多いモノに規格がバージョンアップされた。
つまりVICS関連ではFM VICS/光ビーコン/VICS WIDEと3種類が運用されている。
もちろんこれらは車載機器自体がその規格に対応していなければメリットを享受できない。
ここに根本的な問題がありそうだ。
ETCについておさらい
高速道路の決済に利用するETCはそもそもどういったものなのだろうか。
双方向で通信を行う事で車から必要な情報を送出して決済を行う。
技術的には5.8GHzの周波数帯を使用するDSRC(Dedicated Short Range Communication:専用狭域通信)を利用したV2I(車対インフラ)通信の1種だ。
通常のETC車載機は決済機能だけを持っているのでそれ以外の使い方はできないのだった。
これを拡張したのがDSRC車載機を使用したETC2.0でITSスポットサービスと連動する事でVICS情報よりも広範囲な交通情報を取得する事が可能となっている。
この新しいETCは呼び方がDSRCだったりETC2.0だったりまちまちなのでETC2.0と呼ぶことに統一したようだ。
○○2.0とかいうのは最近の流行だ(IoTなんかもそんな感じ)。
という事で最新のETCはETC2.0と呼ばれて専用車載器により、より多くの情報を車に取り込むことができるのだ。
ETC2.0が浸透するには条件がいくつかある
ETC2.0が従来のETCよりも情報量が多く利用の仕方によっては便利な事は分かった。
しかしETC2.0を利用するには対応の車載機(ETCの機器)に加えてナビも対応していなければならない。
なんだかココが前述の通りハードルが高いと思うのだ。
新しくナビを買い揃えるという事なら発売済みのナビはほとんど対応しているだろうから心配無い。
しかしそれに連動するETC2.0の車載機はまだまだ高価だ。通常のETC車載機の倍以上するのではないだろうか。
さらにナビをそもそも取り付けていない車も数多くある。
つまりETC2.0で得た情報を生かす仕組みが無いと全く宝の持ち腐れになってしまうという事だ。
これはある意味デジタルデバイドの一つなのではなかろうか。
車載ナビ以外でもETC2.0の情報を生かすことが出来なくては普及は出来ないと思う。
ETC2.0車載機でスマホ連動する
前述したようなナビが無い状態でETC2.0の情報を生かすことができる車載機もあるにはある。
デンソーから出ている「DIU-A050」という機種がそうだ。
だだしETC2.0で得た情報はスマートフォンでの表示に使用されるのみとなっていてもったいない。
例えばスマートフォンのナビゲーションアプリでこれが利用できないと意味が無い。
まったくお役所仕事と言うのはユーザーの事を考えていないものだ。
車においてデジタルデバイドと安全が相関関係になる時代
これはちょっと困った事だが前述したようにこうした技術から得た情報を生かすには車の方にも機器が必要だ。
誰もが利用できるという状態とはかけ離れている。
ナビ嫌いの人や営業車のようにナビが付いていない場合なんかもカバーする必要があるだろう。
そのためには路上を走るすべての車に対してこうした機器が標準で搭載されなければ意味が無い。
とは言っても現状では不可能だろうからしばらくは混とんとした状況が続くことになる。
いずれは旧車も含めて対応すべき時代が来るだろうと思う。
便利なのか不便なのか現在では結論は時期尚早だ。
今回はこのへんで
では