画像で見るホンダ「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」 本格的な内燃機関からの移行期にはいるのか?

2016年3月10日にホンダのFCVであるクラリティが発売になった。
ホンダのクラリティーはトヨタのミライと並ぶFCVの急先鋒だ。
本来はホンダのクラリティの方が発表は早かったがトヨタが先行したという事情もある。
こうして日本の自動車メーカーからFCVが複数発売になった事を考えてみた。

ホンダ クラリティー リア画像

自動車の脱化石燃料の流れは止まらない

元々自動車は化石燃料を燃やしているのだがこの化石燃料が少なくなってきているという大前提の事情がある。
それに加えて地球温暖化の元凶である二酸化炭素を減らさないといけないという地球レベルでのミッションもある。
こうした背景があるので自動車における化石燃料からの脱却は必然事項なのだ。

管理人TomTomは自動車の動力に関しては次のような流れになるのではないかと想像している。

  1. 化石燃料 ガソリンやディーゼルのエンジン
  2. ハイブリッド ガソリンやディーゼルエンジンにEVの機能を加えたもの
    ハイブリッドの要素として電気、圧縮空気等
    PSAグループの圧縮空気HVなんて非常にユニークだがその後どうなったのだろう?
  3. プラグインハイブリッド 上記ハイブリッドに充電機能を付加したもの
    EV側の航続距離を伸ばすのが急務
    シリーズハイブリッド化(エンジンは完全に発電用)も有効
  4. 完全に化石燃料を使用しない他の動力源
    燃料電池、他には何がある?

ホンダ クラリティーのスペック

ホンダはクラリティーの情報はあまり公表していないがスペックは次のようになっている。

サイズ:全長4,915mm×全幅1,875mm×全高1,480mm(ミライ4,890mm×1,815mm×1,535mm)
モーター出力:130kW(177PS)/4,501~9,028rpm[最高回転数:13,000rpm](ミライ113kW)
モータートルク:300Nm/0~3,500rpm(ミライ335Nm)
燃料電池最高出力:103kW(ミライ114kW)
電池:リチウムイオン
燃料タンク:圧縮水素141L、70MPa
車重:1,890kg(ミライ1,850kg)
価格:7,660,000円(税込)
ボディーカラー:3色(赤/白/黒)
※ミライとあるのはミライの数値を併記した箇所

ホンダのクラリティは先行しているトヨタのミライよりも少し大柄な車となっている。

ホンダ クラリティーの画像

ホンダ クラリティー フロント画像

ホンダ クラリティー フロント画像その2

ホンダ クラリティー フロント画像その3

ホンダ クラリティー サイド画像

ホンダ クラリティー サイド画像その2

ホンダ クラリティー リア画像

ホンダ クラリティー リア画像その2

ホンダ クラリティー インパネ画像

ホンダ クラリティー 室内画像

ホンダ クラリティーの技術的ハイライト

ミライの4人乗りと比較してホンダ クラリティは5人乗りとなっている事だ。
これは燃料スタックが小型になったために実現できたことなのだ。
こうしたことでパッケージングはより現実的なモノとなり普通の車が作れるようになるだろう。

ホンダ クラリティー 透視画像

ホンダから具体的な説明はないが水素タンクが目立つ以外は普通の車のパワートレーンの配置のようになっている。

ホンダ クラリティー モーター画像

ホンダ クラリティー モーター画像その2

制御部とモーターが非常にコンパクトに組み合わされて普通のエンジンのような形となっているのがおもしろい。

水素社会は来るのか

ホンダ クラリティー ブラック フロント画像

FCVの動きは日本政府も強力に推し進めている国策なのだ。
だから日本の名だたる企業が様々な形で協力をしている。
FCV自体だけでは走る事はできない、燃料供給の問題があるからだ。
それに扱う物質が水素だけに安全対策も講じないと危険性を含んでいる。
こうした形で市販される段階に移ったという事は水素を扱う上での技術面と安全面をしっかりクリアしているという事だ。
確かにミライでも水素に関するトラブルのニュースは聞かない。

脱化石燃料は確実に進むだろう。
前述のように化石燃料を取り巻く条件が悪くなっているからだ。
さらに完全EV社会も地域的な事情を考慮すると大変難しい問題だ。
充電施設が確保出来ない場所が出てくる可能性がある。
だが水素ステーションと充電設備を比較すると圧倒的に充電設備の方が設置が簡単なのも事実なのだ。

水素の燃料利用がこうした燃料電池自動車(FCV)だけではなくもっと普及しないといけない。
例えば家庭にも水素タンクを設置して(灯油のような感じ)常用発電に使用するとか耕運機やトラクターに利用するとかにならないと需要が伸びないだろう。
もっと言えば物流を支えるトラックにも利用できれば拍車がかかるだろう。
物流用には電気と水素はどちらが適しているのだろうか?
これからの動きに注目する必要があるだろう。

いずれにしても水素社会はやってくるだろうと思う。

ホンダ クラリティー ホワイト フロント画像

今回はこのへんで
では