なんとも中途半端な新型NDロードスターRF 固いは固いがオープンでも無しロールバーも無し

ニューヨークショー2016でマツダのNDロードスターのハードトップ版が発表になった。
先代NCロードスターではRHTと呼ばれて管理人も所有していたのだが少々コンセプトが変わったようだ。
それは何とも中途半端な代物でオープン気分も味わえずスポーツ走行に必要なロールバーもオープンモデルと同一のものとなっている。
これでは先代に比較してオープン時の解放感は全く味わえないだろう。
なんとも中途半端なのが残念だ。

新型NDロードスターRFのRFはリトラクタブルファーストバックの略

発表された画像を見れば明らかに新型NDロードスターのハードトップモデルはコンセプトを変えてきたのが分かる。
ネーミングもRHTからRFと変わり、それはリトラクタブルファーストバックの略となっているそうだ。

なかなか奇抜なデザインというか形状だが中途半端になっている感が強い。
どうしてこういう迷いのある形状になってしまったのだろう。

マツダのデザインはこういう事を目指しているのだろうか。
ちょっとマツダの行く先が心配だ。

NBロードスタークーペ

実はNBロードスターの頃に限定でクーペボディーを出したことがあるのだ。
今見ても良く出来たデザインで綺麗なクーペ形状となっていてクラシックで上品な印象がある。
2ドアクーペ形状だがキチンとリアクオーターガラスがあり斜め後方視界を確保している。
この車その希少さゆえに中古車マーケットでは非常に高値が付いている。

画像で見る新型NDロードスターRF クローズ時

まずは発表されているNDロードスターRFのクローズ時の画像を見てみよう。

新型NDロードスターRFのフロント画像

新型NDロードスターRFのフロント画像クローズその2

新型NDロードスターRFのサイド画像クローズ

新型NDロードスターRFのリア画像クローズ

新型NDロードスターRFのリア画像クローズその2

確かに新しい試みの新型NDロードスターRFのルーフ形状だと思う。

だがTバールーフタルガトップのようにロールバーが内蔵されている訳でもなくクーペ形状でもない。
斜め後ろからの画像から斜め後ろへの視界が全く効かないのが見て取れる。

画像で見る新型NDロードスターRF オープン時

お次はオープン時の画像を見てみよう。

新型NDロードスターRFのフロント画像オープン

新型NDロードスターRFのサイド画像オープン

新型NDロードスターRFのサイド画像開閉時

新型NDロードスターRFのリア画像オープン時

このオープン時のサイドからの画像を見ても分かるように完全なオープンとは言い難い形状となっていて言わば前述のTバールーフタルガトップのような形状なのだ。
これでは非常に中途半端な事この上ない。

どうしてかというとオープン時ではTバールーフタルガトップのようにルーフ後部が残る。
しかしそれには通常のTバールーフ車のようにこの部分にロールバーが内蔵されている訳でもない。
ロールオーバー対策としては先代のNC型のようにシート後部のロールバーのみとなる。

しかもルーフ後部が残るので完全なオープンとは言い難い形状となってしまっている。
リアウィンドウがシート直後にあるのでそこにスペースがある訳でもない。
さらに悪いのは形状が悪く斜め後方の視界が極端に悪い事だ(結構危険かも)。

一言で言うと出来損ないのTバールーフタルガトップ車のようになっている。

新しい試みなのは分かるが中途半端に終わってしまっている新型NDロードスターRF

新型NDロードスターRFについて管理人TomTomが言いたいのは次のような事だ。

オープンが楽しめない

固い屋根が付いたモデルをラインアップしたのは良いが完全にオープンを楽しめる形状では無い。
どちらかというとTバールーフタルガトップのような形状だ。
通常Tバールーフはルーフ後部にボディー構造体を内蔵する(ロールバーの役割をする)。
こうすることでロールオーバー時の安全性を確保しているのだ。
だが新型NDロードスターRFではルーフ後部にこうした構造体は内蔵していない。
つまり完全なオープンを味わえないしオープンモデルと同様のシート直後の小さなロールオーバープロテクターがあるのみだ。

モータースポーツも楽しめない

逆にこのRFボディーでモータースポーツを楽しもうとすればシート直後のロールオーバープロテクターでは役不足な事が多々あるだろう。
オープンモデルのNR-Aにはマツダスピードのロールバーが設定されている。
これは標準のシート直後のロールオーバープロテクターでは役不足な事を端的に表している。

こうした事を考えるとNDロードスターのモータースポーツベースとしては今回発表されたRFを選択する事は出来ない。
スポーツカーとして屋根が欲しい人には何の役にも立たないのだった。

完全なクーペボディーを出したら良かったのに・・・

それならいっそのこと前述のNBロードスターに存在したようなクーペ形状のクローズボディーを出したら良かったのにと思うのだ。
管理人TomTomはNDロードスターのクーペボディーを密かに期待していたのだった。
少なくても普通の鉄のルーフを持つモデルならモータースポーツに使えるからだ。

最近のマツダを見ているとデザイン部門の力が強くてどうにもならないのかもしれない。
実際のニーズを考えるとこうした形状にはならないだろうと思うのだ。
それとも日本以外ではこうした形状が非常に受けるのだろうか?

デザイン優先もいい加減にしてもう少しユーザーの使い方を研究しても良いのではなかろうか。

新型NDロードスターRFのラゲージ画像たぶんクローズ

最後に上はトランク形状だがここは十分実用的だ。
開閉式のルーフに全く浸食されていないように見える(NCロードスターRHTもそうだったが)。

今回はこのへんで
では