「Ford GT ’66 Heritage Edition」 フォードにとってはなんとタイミングの良い事だろう!

フォードが日本から撤退したのは根性無しと以前書いたが相変わらずなかなか良い車を作っているのは変わりない
今回紹介するのは「Ford GT ’66 Heritage Edition」という車でご存じ2016年のルマンでクラス優勝したフォードGTの限定車なのだ。
今年ルマンで優勝するのを見越して準備していたのかどうかは定かではないがなかなか雰囲気が出ていて素晴らしい車だと思う。
それにしても2016年ルマンでクラス優勝する事が出来てこうして発表できたことはなんとタイミングの良い事だろう。
きっとフォードはルマンに必勝態勢で臨んだのだろう。
フォードGT自体は我々がお目にかかる機会はめったにないレアな車なだけに興味津々なのだ。

フォードGTルマン参戦車両

フォードGTという車

現代のフォードGTという車は新しい車で2005年から2006年にかけてフォード100周年を記念して1500台のみ製造された車である。
元々「フォードGT」自体が往年の「フォードGT40」のヘリテージモデルでもありベースは「フォードGT40」なのだ。

そのフォードGT40は1964年からレースに投入していて中でも1966年にルマンで優勝している。
フォードGT40自体はフォードのレース活動のための車だがロードゴーイングバージョンもホモロゲーション取得用に少数だが投入された。
下記の画像は1966年に優勝した際(1位~3位まで独占)のモノと1968年のルマンの様子。
看板にソレックスなんて懐かしいロゴが並んでいるのがなんとも言えない良い雰囲気だ。

1966年にフォードGTがルマン優勝した際の画像

1968年のルマンのピットの様子とフォードGT40

「フォードGT40」のスペック

製造年:1964年~1969年
サイズ:全長4,293mm×全幅1,778mm×全高1,016mm
ホイールベース:2,430mm
エンジン:4.9L V8(いくつかのバリエーションがある)
最大出力:500ps/6,500rpm
最大トルク:60.00kgfm/5,000rpm
車重:908kg

「フォードGT」のスペック

製造年:2005年~2006年
サイズ:全長4,643mm×全幅1,953mm×全高1,125mm
ホイールベース:2,710mm
エンジン:5.4L V8 スーパーチャージャー
最大出力:558PS/6,500rpm
最大トルク:69.13kgfm/3,750rpm
車重:1,568kg

「Ford GT ’66 Heritage Edition」の画像

Ford GT自体はすでに生産終了したモデルだが話題に上る事も多い車だ。
現代のフォードの中でも一番スポーツ色の強いイメージキャラクターになっていて象徴的な存在になっている。

オリジナルのFord GTと「Ford GT ’66 Heritage Edition」の画像を見比べてもらうと良く分かるが雰囲気を良く表現できている。
スペックやサイズはかなり異なるが雰囲気は十分すぎるほど伝わってくる。

外観をじっくり見てみると実際にルマンに参戦しているマシンと変わらないのに驚く。
それほどフォードGTは空力面のデザインが詰められているという事だと思う。
特にサイドのリアフェンダー前のインテーク部分などは凝ったつくりで素晴らしい。

「Ford GT '66 Heritage Edition」のフロント画像

「Ford GT '66 Heritage Edition」のフロント画像その2

「Ford GT '66 Heritage Edition」のフロント画像その3

「Ford GT '66 Heritage Edition」のサイド画像

リアで目立つのは左右テールランプの間に設置されたエギゾーストが太く目立つ。
これではボディーが排気で汚れてしまうのではないかと心配になる。

「Ford GT '66 Heritage Edition」のリア画像

フォードGTのコックピットはなんだか拍子抜けの印象だ。
普通車のように全く普通なのだ。
逆にこれが現代の車という事なのだろう。
ちなみにシフトレバーすらない。

「Ford GT '66 Heritage Edition」のインパネ画像

フォードGTのシート形状も凝ったものとなっていて他に類を見ない形状だ。
サイドシルが非常に幅広くて乗りにくいだろうと予想できる。
オーナーはストレッチに励むべきだ。

「Ford GT '66 Heritage Edition」のシート画像

ヘリテージにオマージュの時代

歴史は繰り返すとはよく言う。
車の世界でもデザイン傾向が丸くなったり四角くなったりする事を繰り返している。
車全体のデザインも過去の優秀なデザインに回帰する事が多い。
特に最近ではヘリテージやオマージュという表現を用いて過去のデザインを現代的なものに仕立て上げるという手法が多い。

特に管理人TomTomが思うのは現代の車は完全な自動運転がやってくるような時代にはなったが車のデザインや外見は古い車に優れた部分が多いという事だ。
なんでもデジタル化する時代だがこうした人間の感性に触れる部分と言うのも大事にしたいとつくづく思う。
やはりデジタルだけでは伝えきれない部分があると思う。

最後にフォードGT40のスペックを見ていただけるとお分かりと思うが908kgの車重に500psもの馬力を持つ。
こうしたじゃじゃ馬のような車を24hもドライビングし続けるというのは凄い事だ。
もちろん60年代の事だから現代のようなアンチスピンやトラクションコントロールのような電子デバイスの無い時代、ましてABS等も無い時代なのだ。
車も凄いがドライバーも凄いと思うのだ。
そういう意味では現代は車のドライビングはなんとイージーになった事か!と思う。

あ~ 自分自身をなんとアナログな人間なのだろうか!と思う今日この頃だ。

今回はこのへんで
では