NDロードスターの日本発売の前からマツダは「Global MX-5 Cup」の構想を打ち出していた。
その車両を以前紹介したが内容はかなり本格的な内容で本気のレース仕様となっているのだった。
そんな「GLOBAL MX-5 CUP仕様車」が日本でも発売になるということで内容が発表された。
日本国内ではクスコブランドで有名なキャロッセから発売となる見込みだ。
価格は国内のワンメークレース車両としては少々お高い感じがするが内容を見ると国際格式のレースをこなすためのレース仕様となっているようだ。
「GLOBAL MX-5 CUP仕様車」はパーティーレースのグレードアップ版で独自規格
「GLOBAL MX-5 CUP仕様車」の装備はかなり本格的だ。
そういう意味ではパーティーレース仕様車のように気軽に仕立て上げれるものではない。
ましてナンバーを切った状態の車なのでレース専用車となり普段乗りができない。
価格も7,884,000円(税込)とコンプリート状態とはいえかなり高価な車であることは変わりない。
この価格はGT86「The CS-R3 kit」が日本円換算で約1,116万円(日本ではラックが販売)であることを考えるとそれほど高いものでもない。
ただGT86「The CS-R3 kit」のように世界の共通規格ではなく独自規格なのが気になるところだと思う(つまり参加できるレースが限られる車両なのだ)。
ボディーワークは市販車のままだが頑丈そうなロールケージが印象的だ。
個人的にはわざわざオープンボディーじゃなくてクローズドボディーで作ったらよいのにと思う。
画像はすべて http://www.cusco.co.jp/ から。
「GLOBAL MX-5 CUP仕様車」は厳しいレギュレーション
「GLOBAL MX-5 CUP仕様車」の仕様を見ているとエンジン/トランスミッション/デフ/サスペンションまで封印されている。
イコールコンディションでのレースを徹底するという事から封印されるパーツが多い。
使用される部品はほとんどが海外製となっており日本製はホイールくらいだ。
こういう事から「GLOBAL MX-5 CUP仕様車」の主な戦場は北米とヨーロッパであることが分かる。
意外なのは「GLOBAL MX-5 CUP仕様車」の2.0LのSKYACTIV-Gエンジンは157psとノーマルスペックでスペック上はチューニングされていないように見える(中身はわからないが)。
室内は安全性を最大限考慮したものとなっていてロールケージに日本ではあまり見かけないキャッチネットが装備される。
「GLOBAL MX-5 CUP仕様車」のエンジンは封印がされイコールコンディションが厳密に保たれる。
ブレーキはブレンボ製のモノブロックキャリパー、アメリカに存在する「MX-5 MIATA CLUB」もブレンボキャリパーを装備しているが同じものかどうかは不明だ。
ホイールはレイズ製で17×7.5Jサイズ、タイヤはBFGoodrichのスリックタイヤとなる。
キャロッセが手掛けるのは安心
前述のトヨタGT86「The CS-R3 kit」をラックが扱うということなのでマツダは異なるところキャロッセを選択したのだろう。
ご存知のようにクスコブランドで有名なキャロッセはラリーのみならず競技関係の老舗だ。
キャロッセが制作する「GLOBAL MX-5 CUP仕様車」は非常に安心できると思う。
トヨタ86の日本国内のワンメークレース用はTRDが作っているが「GLOBAL MX-5 CUP仕様車」はマツダスピードで作らなかったところが少し残念だ。
独自規格のワンメークレースが発展するには?
ラリーやレースに共通のR3やR5のような規格ではなく独自の競技車両をしようしたレースが成功するにはどうしたらよいのだろう。
それには車自体の魅力を常に磨く必要があるだろうしレース自体が定着するまで支援を続けなければならない。
国内ではちょっと苦戦気味のマツダだが「GLOBAL MX-5 CUP」を盛り上げることを期待したいし続けてほしいものだ。
今回はこのへんで
では