2016年11月にロータスから「Lotus Exige Sport 380」が発表されている。
「Lotus Exige Sport 380」は乾燥重量1,076kgに380PSのスーパーチャージャー付きV6 3.5Lをミッドシップに積んだ車だ。
キャッチコピーの通り性能からすれば「スーパーカーキラー」であることは間違いない。
なんせそのパワーウェイトレシオは2.83kg/PSとなり相当なものだ。
さらに2017年1月になってサーキット専用の「Lotus Exige Race 380」も発表されている。
今回はこの「Lotus Exige Sport 380」を見てみよう。
「Lotus Exige Sport 380」という車
「Lotus Exige Sport 380」は「Lotus Exige Sport 350」のスープアップ版という解釈で良いだろう。
ベースとなっている「Lotus Exige Sport 350」は文字通りスーパーチャージャー付きV6 3.5Lから350PSを絞り出していた。
しかしロータスの顧客はこれでも満足しなかったらしい。
ベースの「Lotus Exige Sport 350」をさらにスープアップして「Lotus Exige Sport 380」を作ってしまったというわけだ。
車名の通り350PSから380PSへスープアップされていて冒頭に書いたようにパワーウェイトレシオが2.83kg/PSという値になっている。
それでキャッチフレーズは「スーパーカーキラー」となっているのだろう。
最近のロータスはパワーアップにご執心のようでハイパワーの車を次々とリリースしてきている。
元々ロータスといえばユニークな作りのスポーツカーで軽量でハンドリング良好なミッドシップマシンという印象なのだ。
確かに軽量でミッドシップという部分は間違いない。
それに加えてその動力性能からは「スーパーカーキラー」と呼ぶのがふさわしいだろうと思う。
画像はすべてメーカーサイトより拝借。
管理人は軽くてコンパクトな車が好き
管理人TomTomは軽くてコンパクトなスポーツカーが大好きだ。
現在乗っているS660なんかもその入門編という感じで軽くてコンパクトなミッドシップカーだ。
ハンドリングは思っていた以上に良好で多少作られた感があるが、さすがホンダがSと命名しているだけあって素晴らしい車であることは間違いない。
だが軽自動車枠に収まっている以上アンダーパワーなのは歪めないのだった。
決して負け惜しみではないが車はパワーだけではない。
スポーツカーは自分の好きなフィールドを走らせる際にどれだけ自分の意志通りに車を動かせるか?操れるか?というところがキモだと思っている。
それが実現できればパワーが少ない車でも気持ちの良いドライビングができる。
最近のロータスは・・・
最近のロータスはパワーの確保にご執心だが、これはいったいどういう風の吹き回しだろうか?
管理人TomTomが思うに、きっとロータスブランドをスーパーカーのブランドに持ち上げて、「その世界」では安いけど走る性能は凄いんだぜ!というブランドに仕立て上げたいのではないだろうか。
それはそれでロータスの生き残りを掛けたストラテジー(戦略)だろう。
しかしながら現状を見てみると、パワートレーンに内燃機関しか持たない極小自動車メーカーは老舗のロータスでさえ遠くない将来に絶滅さえ危惧される。
管理人TomTomは素のロータスとも言える「ELISE SPORT」が好みだ。
軽くてコンパクトなアルミ製バスタブシャーシにミッドシップマウントの1.6LのNAエンジン+6MTだから今時なんと野蛮な組み合わせなんだろうと思う。
きっと本格的に走り込んだらS660よりも何倍も楽しい車に違いないと想像している。
そうなのだ!管理人TomTomの車自体のひとつの目標は素のロータスを手に入れることなのだ。
管理人TomTomはそんな車を作っているロータスには常々注目しているというわけだ。
「Lotus Exige Sport 380」のスペック
公式に発表されている「Lotus Exige Sport 380」のスペックは次のような内容となる。
今時のスポーツカーらしく6MTと6ATが用意されているところが素晴らしい。
エンジン:V6 3.5L Harrop スーパーチャージャー付き
駆動方式:ミッドシップマウント、リア駆動
最高出力:380PS/6,700rpm
最大トルク:410Nm/5,000rpm
ミッション:6MT、6AT(パドル付き、シフトダウン時ブリッピング付き)
サスペンション形式:前後ダブルウィッシュボーン
足回り:エイバッハスプリング、ビルシュタインダンパー
ブレーキ:AP Racing、モノブロックキャリパー、2ピースディスク
タイヤ・ホイール:前215/45/17、後265/35/18、Michelin Pilot Sport Cup 2
車両制御:ESP3段階(Drive/Sport/Race)、BOSCH Electronic Differential Lock
車両重量:1,076kg(MT)、1,087kg(AT)、乾燥重量
0-100km/h加速:3.7秒(MT)、3.7秒(AT)
最高速度:286km/h(MT)、274km/h(AT)
燃費:27.2L/100km(3.68km/L、MT)、29.1L/100km(3.44km/L、AT)、Combined
スペック自体は素晴らしいものだがかなりスパルタンな車でスーパーカーのような豪華さとは無縁だ。
ビックリなのが燃費だ、今時これほど悪い燃費の車なんて見たことがないミスプリだろうか?
「Lotus Exige Sport 380」の外観各部画像
では「Lotus Exige Sport 380」の外観各部を見ていくことにしよう。
下の画像は「Lotus Exige Sport 380」の真正面からの画像。
フロントの開口部が大きくフロントフードのエア排出口が高性能なことを主張している。
赤く塗られた各部が程よいアクセントとなっている。
公道上でこんな外観の車が後ろから迫ってきたらきっと怖いと感じるに違いない。
下の画像は215/45/17のMichelin Pilot Sport Cup 2を履くフロントタイヤホイール。
APレーシングのモノブロックキャリパーは4ポッドのようだ、2ピースのディスクにはスリットが入る。
空力付加物としてカナードやフロントリップが付いていて効きそうな形状をしている、いずれもカーボン製。
下の画像は「Lotus Exige Sport 380」の真後ろからの画像。
センター出しシングルのマフラーを中心に左右に巨大なデフューザーが付く、これもカーボン製のようだ。
ひょっとしたらS660はこのセンター出しマフラーをイメージして作られたのかもしれない。
車両のサイズは不明だがリア周りはかなり拡幅されているように思える。
下の画像は「Lotus Exige Sport 380」のリアウィング画像、カーボン製で絶妙な形状をしている。
翼端板の形状もかなり凝った形状となっているのがわかる。
ウィングの支持は一般的なもので吊り下げタイプではない。
「Lotus Exige Sport 380」の内装画像
管理人TomTom的にロータスの良いところの一つは内装がシンプルというかスパルタンなところだと思っている。
下の画像は「Lotus Exige Sport 380」のインパネ画像。
相変わらず乗り降りは幅の広いサイドシルが邪魔をしていてスカート女子は危険だ。
かなりの高級車なのにこのシンプルさはどうだ、ストイックな雰囲気がムンムンしていて素晴らしい。
ロータスのステアリングホイールは真円だがセンターがオフセットしているタイプ、これも乗降性に対するひとつの解決方法だろう。
しかしこんな内装ではスーパーカーキラーにはなれないのではないかと心配になる。
下の画像は「Lotus Exige Sport 380」のシート画像。
シートはいつものプロバックスのものだと思われるが中央にアルカンターラがあしらわれていて良い感じ。
下の画像は「Lotus Exige Sport 380」のシフトレバー画像。
こういったメカメカしいところは個人的に非常に好みだ。
各部のジョイントがキチンと精巧に作り込まれているところが素晴らしい。
だが夏は熱そうだし冬は冷たそうで軟弱者にはつらいかも。
夏も冬もグローブが必須だろう。
下の画像は「Lotus Exige Sport 380」のエアコン操作部画像。
チラッと見えるオーディオはクラリオンが装備されている。
いつものごとくエアコン部のツマミがアルミ削り出し風なのには泣かされる。
こうして見ると「Lotus Exige Sport 380」はスペック上ではスーパーカーキラーであることは間違いない。
だが内装は非常にスパルタンでストイックな事は他のロータス車と変わりない。
きっとスーパーカーに対してはストイックさで勝ってると言いたいのかもしれない。
「Lotus Exige Race 380」のスペックと画像
「Lotus Exige Sport 380」をベースとした「Lotus Exige Race 380」はサーキット専用車となる。
基本的な構造は同じだがサーキットを走るためだけの装備となりミッションは6速シーケンシャルだしヘッドライトはない。
そのため77kgも軽量化されてさらにパフォーマンスがアップしている。
それでもってキャッチフレーズは「ファーストクラス in competition」なのだ。
エンジン:V6 3.5L Harrop スーパーチャージャー付き
駆動方式:ミッドシップマウント、リア駆動
最高出力:380PS/6,700rpm
最大トルク:410Nm/5,000rpm
ミッション:6速シーケンシャル、ツインプレートクラッチ
サスペンション形式:前後ダブルウィッシュボーン
足回り:オーリンズアジャスタブル
ブレーキ:AP Racing、モノブロックキャリパー、2ピースディスク
タイヤ・ホイール:前215/45/17、後265/35/18、Michelin Pilot Sport Cup 2
車両制御:ESP3段階(Drive/Sport/Race)、BOSCH Electronic Differential Lock
軽量化:ヘッドライトレス、ポリカーボネート製サイドウィンドウ、軽量テールゲート、各部カーボン
安全装備:ロールケージ、安全タンク、6点式ハーネス、消化器
車両重量:999kg(MT)、乾燥重量
0-100km/h加速:3.3秒
最高速度:274km/h(ギア比の関係らしい)、最高速でのダウンフォース240kg
下の画像は「Lotus Exige Race 380」のフロント画像。
サーキット専用車として購入するのであれば面白い車だろう。
ノーマルには無いエアアウトレットが追加されている。
下の画像は「Lotus Exige Race 380」のフロント斜めからの画像。
スポイラーのせいか前後に長く見える。
下の画像は「Lotus Exige Race 380」のサイド画像。
Bピラーに付けられた給油口なんてレーシングカーそのものだ。
タイヤ・ホイールのサイズはノーマルと変わらないはずだが大きく見えキャリパーは黄色になっている。
下の画像は「Lotus Exige Race 380」のリア画像。
リアウィング形状は直線的なものに変わっている、この方がセッティングし易いのだろうか。
リアセクションはこちらのほうがロードカー的だ。
確かに競技車としては「Lotus Exige Race 380」は「ファーストクラス in competition」なのかもしれない。
しかし「Lotus Exige Sport 380」、「Lotus Exige Race 380」ともに価格が記載されていないのが気になる。
スーパーカー並みなのだろうか。
今回はこのへんで
では