インチダウンが好きなんです、ぺったんこタイヤが嫌いなもんで S660のインチダウンを考えてみる

最近S660のタイヤ・ホイールのインチダウンが気になってしょうがない。
なんせS660は軽自動車のくせにフロントは55扁平、リアは45扁平のタイヤを装備している。
絶対的なドライグリップはタイヤの幅に影響されるのはご存知のとおりだ。
だがミューの低いウェットではこれが当てはまらなくなる。
またタイヤというのは消耗品でありオーナーの懐に直接的に影響を与えてしまうモノでもある。
一昔前なら純正のタイヤ・ホイールからインチアップを行うことを考えていたのだが時代は変わったものだとつくづく感じる。
そんなことを考えてみた。

ダンロップST01の6J+38の15インチとキャリパーの関係

S660のノーマルのタイヤ・ホイールはどんな感じ?

ここでまずノーマルのS660のタイヤ・ホイールの印象を書いておきたい。
管理人TomTomが思うにS660のリアタイヤはオーバースペックだと感じているがカッコは非常に良い。
ここで前提となるのはS660のパワートレーンがノーマルという事で書いてみた。

S660で行った東尋坊、日本海をバックにサイド画像

S660のリアは普段はオーバースペックだと思う

オーバースペックというのは使用するフィールドによって異なるはずだ。
サーキットへ持ち込んでタイムを狙うならば絶対的なグリップ向上を狙ったアプローチになるだろう。
ここで考えてみたのは普段使いから峠を走るような使い方を想定してみる。
サーキットへ持ち込むという事は除外して考えてみたい。

太いタイヤでパワーが食われる

管理人TomTomがノーマルS660に一番感じているのがリアの太いタイヤでパワーが食われるということだ。
コーナーからの加速の際に横方向のグリップは良好だが縦方向にパワーが食われている印象が強い。
リアタイヤはドライ路面の峠のスピードくらいでは全く横方向には滑らず安定している。
またフロントタイヤも幅は細いが十分な回頭性とグリップを見せ十分な性能だと思う。

純正ホイールは丈夫そうだが重い

さらに純正ホイールは丈夫で重い印象があり路面が悪いところではバタバタする。
これはホイール自体がかなり丈夫で重いということなのだろうと解釈している。
S660ほど尖った車なら最初から軽量ホイールを装着していても良かったと思うのだが安全を最優先にした結果だろうと思う。

ホンダの狙いは安全パイ

つまりかなり丈夫で重いホイールに十分な幅のタイヤでリアのグリップを確保する。
さらに最初からリアにキャンバー角を付けて横方向のグリップをより確保したということだ。
小さいながらもミッドシップなだけにどんな人が乗ってもリアは安定しているということを目指しているのがよく分かる。
ホンダはこういうところを狙っているのはよく理解できる。

S660をどうしたいのか?

ホンダの考えるS660はこのようにリアを安定させるということを目指している。
これを管理人TomTomがS660をどうしたいのかというと次のような事だ。

  • 横方向安定を少しだけ崩してパワーを有効に使って前へ進むようにしたい
  • 普段使いやツーリング用に乗心地と燃費の向上を図りたい
  • タイヤ交換の際のコストを抑えたい

というようなところなのだ。

これを実現するにはいくつか方法があるが一番簡単な方法で実現したいと思っている。
具体的にはフロントはノーマルとまったく同じでリアだけインチダウンしてタイヤの幅を狭くする方法だ。
というのはS660のフロントは165/55R15というサイズでこれ以上は細いタイヤが手に入らない。
リアはフロントに比較してまだマシだが太くはできるが細くするには選択肢が限られる。
そこで外径がほぼ同じ185/55R15というタイヤを選択する予定だ。
さらにタイヤは一般的な燃費タイヤで十分だ。

下の画像は6J+38の15インチホイールをS660のリアに当ててみたところ。
キャリパーやアーム類を含めてクリアランスはミニマムだがなんとかなりそうな感じ。

6J+38の15インチホイールをSS660のりあにフィッティングしたところ

タイヤ・ホイールが軽いことは良いこと

足回りでもタイヤ・ホイールが軽いことはバネ下重量を軽くしたり慣性を減らしたりメリットが大いにあると一般的には言われる。
フロントは純正サイズと同一サイズだがホイールを交換することにより軽くできる。
リアはインチダウンし15インチ化することによりホイール径が小さくなり16インチホイールよりも軽くなる。
ホイールの銘柄にもよるがこれだけでもかなり軽くなるだろう。
特にリアは純正タイヤ・ホイールのバタバタ感が軽くなると思うのだ。

下の画像はZC31スイフトスポーツに TAN-EI-SYA のS-05という軽量ホイールを入れたときのもの。
この時のタイヤサイズは185/55R15のネオバAD07Rでインチダウン、ホイールは7J+42の15インチだ。
ZC31の場合は16インチから15インチにインチダウンしてもクリアランス等は全く問題なしだった。
このホイールは大変軽くて純正ホイールと明確に違う印象だった。
真ん中の赤い輪はハブリング。

ZC31ハブリング装着画像

だがホイールは軽くするにも限度がある。
軽すぎて強度が不足するようなことでは全くお話しにならならない。
管理人TomTomは幸いにもこれまでにホイールが破損したことは無いが危険なのでこれだけは避けたい。
軽量ホイールといえども最低で日本の規格(JWLやVIA)に合致したホイールが最低条件だろう。

タイヤのコストも下がる

S660のフロントタイヤは165/55R15となっている。
このサイズは最近の軽自動車で多いサイズで銘柄によるが価格は実売1万円以下で手に入る。
またリアタイヤのインチダウンした185/55R15のタイヤも銘柄によるが実売1万円少しで手に入る。
これが純正サイズの195/45R16であれば実売2万円弱といったところなのだ。

リアが185/55R15サイズなら4本タイヤ交換しても5万円でお釣りが来る。
これなら心置きなくタイヤをすり減らせることもできるというものだ。

管理人TomTomはどうも貧乏性なのか高価なタイヤをすり減らすのがどうにも心臓に良くないのだった。
カッコの良いタイヤにお金をかけるよりも実用的なサイズで安価に済ませ浮いた分でたくさん走るほう良いではないか。
と思うのだ。

下の画像はZC31スイフトスポーツに履いていたネオバAD07R、サイズは185/55R15。
セントラルサーキットで1枠を走った直後の様子、ご覧の通り夏場はタイヤが溶けてしまう。
コスト的には銘柄によるが15インチの185/55は安くて1本1万円ちょっとなので非常にリーズナブルなのだ。

ZC31のセントラルサーキット走行後の左フロントタイヤの状態

サーキット用は別に用意したら良いと思う

今までもそうだったが管理人TomTomはサーキット用のタイヤ・ホイールのセットを作るようにしていた。
サーキットへ出かける前に普段履いているタイヤ・ホイールから履き替えるのだ。
そうすると高価なサーキット用のセットの消耗は最小限で済む。

さらに脱着をするわけだから足回りの点検にもなるという一石二鳥だとおもう。
それにハイグリップタイヤは燃費が悪くて街乗りでも減りが早いのでこれまた心臓に悪いのだ。
いざという時にすり減ってしまってサーキットで使い物にならなくなるということもなくなるだろう。

もし管理人TomTomがS660用に定期的に通うサーキット用のタイヤ・ホイールのセットを作るとしたら、今回検討しているサイズでハイグリップタイヤを入れたセットを新たに作るだろうと思う。

サーキット用を別に用意することに難点があるとすれば外したタイヤ・ホイールの保管場所と作業場所が必要になるということだろう。
これはいつの時代でも頭の痛い問題だ。

ウェットでのコントロール性に期待

管理人TomTomは変態なのかもしれないが雨の日のドライビングが大好きだ。
微妙に滑り出そうとしているギリギリのところを感じるのが好きなのだ。

ミューの低い路面の場合はタイヤの接地面積が小さいほうが滑り出しとコントロール性がマイルドだ。
WRCのスノー・アイス路面のタイヤなんかは少し特殊だが極端に幅の狭いタイヤを使う。
ダート路面でもターマックに比較して幅の狭いタイヤを使う。
これらはタイヤの単位面積あたりの面圧を高めてコントロール性を高めることが狙いとなっている。

下の画像は2016年WRCラリースウェーデンのVWサービス風景、スパイクタイヤの幅が極端に狭いのがよく分かる。
画像は rallyplus.net より拝借

WRC2016ラリースウェーデンでのVWチームのサービス風景

今回のインチダウンの狙いはこうしたところもあってウェット時のコントロール性を高めることもできれば良いなぁと考えている。
しかしS660の場合はミッドシップだったり電子制御がてんこ盛りだったりするので一筋縄では行かないだろう。
まぁこういうところがクルマ弄りの楽しいところだ。

今回はこのへんで
では