みなさんは今年のゴールデンウィークをどうお過ごしだろうか。
私はゴールデンウィークの前半に友人とプチツーリングに出掛けてみた。この友人はなかなかの車好きでゲルマン代表としてケイマン、ラテン代表としてアルファの147を所有している。そしてこの友人は147を大変気に入っていて、大事に大事に乗っているのだ。
↑ 吉野の丹生川上神社で小休止中の図、外観は今でも十分通じるデザインセンス、車のサイズとしてはこのくらいの大きさが扱いやすい、12年前の個体だが十分にお金を掛けてメンテすれば十分耐えれるという良い見本
今回はこの147にオッサン二人で乗り込みプチツーリングに出掛けたというわけだ。
この147について説明をしておこう。この147は新車から所有し12年選手になる個体だが、距離は約5万キロで非常に手入れが行き届いていて車の状態が良い。ついこの前には消耗品の大々的なリフレッシュを行い機構部品は慣らし中のような感じだ。またその入れ替えたノーマル部品に合わせたセッティングがなされて快適にドライビングできる。
という最近稀に見る手入れの行き届いた個体なのである。
この車の最大の特徴はやはり元気なエンジンであろう。ツインスパークに拘って手に入れただけに歯切れの良い吹け上がりとサウンドを味わう事が可能である。ミッションはセレスピード5速だが、惜しいことにパドルが不調でシフトレバーで操作を行う。それはそれで問題はないのだが、操作感は少々時代を感じさせる。シフトアップとシフトダウンのレスポンスが現代の車と比較してツーテンポくらいゆっくりしている。これは慣れてしまえばそのように操作すれば良いわけだから大きな問題では無い。
ステアリングだがフルブッシュ交換してあるので基本的にカチっとしている。ステアリングの遊びも非常に微妙な調整がしてあり、この個体ではこれ以上は詰めれないという感触だった。横Gがかかった時に多少の横方向の遊びがサスペンション全体に感じられるという程度の感触だ。前輪のセッティングを見てみると12年前のノーマル車高!に合わせたようで、オーナーに合わせて多少のネガティブキャンバーが付けてある、1度くらいだろうか。このためか中立付近の反応はネガティブキャンバー独特の曖昧なものだったが、切り込んで行くと巻き込むような独特の感覚を味わえる。個人的にはもう少しネガティブキャンバーを少なくして中立付近の感触を取り戻した方が良いと感じた。まぁ強烈な横Gを掛けて走り回る車でもないのだから。
惜しいことにタイヤの賞味期限が終わっており少々ダンピングの悪い感触だった。絶対的なコーナリングフォースは高くないのだが、素直なGの発生の仕方をする。無理をしない限りアンダーも軽く済む。
ただ大きなコーナーで長く横Gを掛けるとボディ剛性が低いのか多少のヨレが出るところは致し方ないところではある。
走ったルートは奈良からルート166で高見山を越えて伊勢方面を目指した。国道は比較的路面が良いのでこの車の良いところを引き出せる。路面の綺麗な中速コーナーはなんと気持ちの良いことか。少し速度域が高くなると例のキャンバーのせいだろうか少しナーバスな感触だ。 ブレーキも12年前の個体とは思えないほどカチっとしており、踏み始めとリリース時の感触も不自然なところはないしむしろ現代の車と比較しても良い方ではないだろうか。ブレーキの効き自体も悪くはなく、逆に良い方ではないだろうか、こういう部分からもこの個体が良くメンテされているのが分かる。
少しだけドライビングさせてもらったが、やはりエンジンの回り方がオッサンの感性に合っているような印象である。やはりターボエンジンではこうしたダイレクトな感触は得難いと思う。この友人はこれがあるのでこのアルファ147を乗り換えるという事がなかなかできないと言っていた。これは良く分かる気がする。
気持ちの良い車とは人それぞれ異なると思うが、自分の求める気持ちの良い車を探す旅はこれからも続くのであろうと個人的に思った次第である。
こうして今回は行きたかった瀧原宮を訪ね、うまい鰻を食って、榊原温泉で湯につかり幸せな時間を過ごした。このプチツーリングをさせていただいた友人と無事走り切ってくれた147に感謝したい。
今回はこのへんで
では