アップルが自動車分野に参入するのではないかと言う噂が流れている。
噂ではアップルが電気自動車のエンジニアを引っこ抜き
このお話は様々な報道が最近流れている。アップルがエンジニアをあちこちから引っこ抜いたとか、それにより編成したチーム名がTitanで200人規模だとか。
確かに最近のITのガリバー達(Google/アップル/Microsoft)は車の分野に力を入れていることは間違いが無いところだ。Googleは自動運転のテストに熱心だし、Microsoftは車載ITでも実績を積みつつある。一番遅れているのがAppleではないだろうか。アップルがCarPlayを発表したのは良いがどうもそこから発展していないように見えるからだ。
↑ これがアップルのiCarなのか、アップルが作る車とはどんなモノになるのか興味津々だ、今までの車の概念を変えてしまう事は間違いない、車好きエンスーにはどう映るだろうか、画像はネット上から拝借
確かに現代の車はITの塊なのだ
車の分野ではHVやPHVそしてEV、さらにはFCVもITの塊である事には間違いが無い。それにもう一つITの世界での広義の情報系から発展させようとすると計測制御系の分野とオーバーラップするのは避けがたい事なのだ。
その計測制御系も最近ではIoTなんてカッコ良い呼び方をされて脚光を浴びているが随分と昔からある分野でもある。それがセンシングの世界に変化が起こりシリアルやパラレル通信が主体であったのがTCP/IPへ移行したことにより両者が接近した。
情報系と計測制御系が同じ器に乗っかっているのはこうした車の分野とホームサーバーを中心とした家の分野が巨大なマーケットだろう。家の分野はホームサーバーの規格がやっと統一されかけていて動き出すかに見えたがまだまだ動き出しているとは言い難い状況だ。となると活性化しているマーケットと言えば車の分野なのだ。これは冷静に状況を見てみれば良く分かる。
↑ パナソニックのホームサーバーの例、ネットワーク経由で外部から住宅の中の機器の操作が可能、これも計測制御技術と情報系技術の融合なのだ、画像はメーカーサイトより拝借
巨大なマーケットを創出する可能性
車は全世界で約11億台が稼働中(2012年末/JAMA統計による)である。この1台1台に通信端末や車載装置が装備されたらどうだろう、とんでもない巨大なマーケットになるのが分かる。
世界的に見た車の走る方向は
これはもう随分と見えてきたのではなかろうか。
というのは各国でCO2に関する規制が厳しくなり、加えて化石燃料の節約を考慮しなくてはならない事からHV(何も電気に限らないが)からPHVやEVへ向かうのは必至である。
それにFCVがどうなるかという所なのだ。こうしたハイテクな車達は前述したようにITの塊なのだ。それこそ今までのIT技術のオンパレードである。 ざーっと見回しただけでも、車の各部を計測するセンシング技術、それらを集めて制御する技術、車載機器と車内/車外との通信技術、車載ITと人間とのマンマシンインターフェース技術、車から集めたデータを集積するクラウド技術、それにこれらを利用するプローブ技術等々がある。車はこれら技術の集大成となりつつある。
それでアップルはどうなん?
アップルはこうしたマーケットを考慮に入れた上で勝算ありと見ているのだろう。
アップルにとって今までの土俵と異なるのは次の点だ。1つ目は純粋な電子機器とは異なり車は機械的な部分を含む点。2つ目はそれが直接人命にかかわるという事だ。これはアップルだけに限らないが今まで取り扱ってきた分野と決定的に異なる。地図の出来が良くありませんでしたごめんなさいでは済まされない事なのだ。それは参入する企業自身が一番感じている事だろうと思う。だからこそグーグルは自動運転のテストを執拗に行っている事を見ても分かる。
思うにアップルは技術陣をチーム編成して実際にモデルを作ってみるところまではやるだろう。そこから将来的にどうするかを判断するのではないかと思う。またはどこまで手掛けるのか範囲を決めるのではないだろうか。 いずれにしてもiCarが見られる可能性は高いという事だ。
ウェアラブルの延長と言えば延長だが
確かに車を考えてみればスマートデバイスの究極の形としてのウェアラブルの延長線上にあるとも言える。
実際に着ている訳ではないがウェアラブルと良く似た状況だ。 これを思えば人間が中に入ってしまう場所や仕組み等は同様な事が言えるだろう。今後こうした応用分野も増えていくと思う。
iCarがどんな車になるのか早く見たいものだ。
今回はこのへんで
では