レンジローバーのイヴォークがアップデート、現状ベストなクロスオーバーだと思う

ランドローバー社と言えば質実剛健な車作りで知られる自動車メーカーである。
その代表的なモデルは何と言ってもデフェンダーではなかろうか。このモデルには砂漠や密林の泥沼が良く似合う。
デフェンダーのヘリテージモデル
↑ ランドローバー社のデフェンダーヘリテージモデルの画像、この色と形がなぜだか懐かしい、実用車然としてデフェンダーらしいモデル、デフェンダー自体が終了予定なのでもうすぐ手に入らなくなるようだ、お金があれば是非手に入れてみたいモデルなのだ、画像はメーカーサイトより拝借

今時のランドローバー社の車は都会的なのだ

ランドローバー社の車のデザインが変わったのはいつからだろうか。
ハッキリとしたことは分からないのだがデザインが非常に都会的になったと思う。以前はレンジローバー社の車は質実剛健で機能優先という印象があった。フラッグシップたるレンジローバーは高級車だがその中にもヘビーデューティーな機構を備えていて実力も兼ね備えた車だ。ライバルと言うとメルセデスのGシリーズだろうか、こちらはルーツが軍用車となっている。
そのレンジローバーがすごく都会的に変身したのだが、中身は以前のヘビーデューティーな部分を内包しつつ優雅な外装で包み隠したような成り立ちになっている。ある意味究極のクロスオーバー車だと思う。荒野を走って良し、都会を走ってもカッコ良い。
そんなランドローバー社のラインアップに2011年イヴォークが加わった時の衝撃は凄かった。元々都会的なラインに変身を遂げつつあったロンドローバー社の車だがイヴォークはそれに輪をかけて都会的だった。その時個人的にはイヴォークはカッコだけの軟弱クロスオーバーだと思っていたのだ。
しかし資本関係はイロイロ変遷したがランドローバー社の精神は変わらず軟弱なだけのクロスオーバーではなかったのだ。
ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのフロント画像
ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのフロント画像その2
↑ ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのフロント画像、真正面から見ると厳つい表情をしている、シンプルな中にも力強さがある、こんな本来の使い方をしてみたいモデルだ、画像はネット上から拝借

カタログにはなんと渡河能力を示す最大走行可能水深の表示がある

Webサイトを見ていて気が付いた事はなんとイヴォークのスペックに最大走行可能水深の表記がある事だ。
これを見てイヴォークは軟弱だと思っていたのが一気に考えが変わった。世界中を見回してもこういった表記がなされている車は今となっては非常に少ない。道無き道を行く4WDでは当たり前の事なのだが最近流行のクロスオーバーのジャンルの車ではこういったことは皆無だ、手放しに素晴らしい。イヴォークを少し誤解していたようだ、これから考えを改めようと思う。
ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのボディーサイズスペック
↑ ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのボディーサイズスペック、ここに水深の表記があり500mmとなっているところが凄い、スタイリッシュな外観だがキチンと4WDの性能を押さえているのが分かる、羊の皮を被った生粋の4WDなのだ、画像はメーカーサイトより拝借

イヴォークはスタイリッシュだがエントリーモデルでもある

イヴォークの外観がラジカルであるが故に誤魔化されてしまうのだが、基本をきちんと押さえたクロスオーバーとしての立ち位置はもちろん。外観からは想像よりも高い価格帯をイメージしてしまうのだが、実は日本では470万円スタートの車なのだ。
個人的にこのイヴォークが発表された時にはこのデザインに参ってしまったものだ。これぞ都会派のクロスオーバーとしての立ち位置をしっかり確保したデザインだと思った。日本で使うには全幅が2,000mm近くあるので少し不便はあると思うのだがこのデザインには代えられないと思う。
今回2015年ジュネーブショーでは2016モデルのイヴォークが発表された。各部がアップデートされてより魅力が増したものとなっている。
外装についてはバンパー、グリル、LEDのヘッドライト、アルミホイールが新しくなっている。内装はシート、トリムに新色が加わり8インチのタッチパネルが採用された。
エンジンも新たにTD4と呼ばれる180PSのディーゼルエンジンが加わった。これによりエンジンのラインアップはeD4/150PSディーゼル、TD4/180PSディーゼル、Si4/240PSガソリンとなった。組み合わされるミッションは6MTと9ATになる。
Si4/240PSガソリンモデルのパフォーマンスは0-100km/L加速が7.6秒、最高速度217km/hとなった。
ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのサイド画像
↑ ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのサイド画像、真横から見るとオーバーハングが切り詰められているのが良く分かる、大径のタイヤホイールが今時のクロスオーバーらしい、窓下のラインが後上がりになっていて特徴的だ、画像はネット上から拝借

ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのリア画像
ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのリア画像その2
↑ ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのリア画像、リアも非常に端正な表情を見せる、落ち着いた雰囲気だ、全体的には前衛的なデザインなのだが落ち着いて見えるのが不思議なデザイン、どちらかと言うと都会派のクロスオーバーだと思うが大自然の中でも似合ってしまう所が面白いデザインではある、画像はネット上から拝借

ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのインパネ画像
↑ ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのインパネ画像、インパネは保守的なデザインだ、ステアリングホイールは真円で各種コントロールが付いている、中央に見えるディスプレーは今回から8インチになったタッチパネル方式のディスプレーだ、ATコントローラーは特徴的な形状で9速ATとなる、画像はネット上から拝借

ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのシート画像
↑ ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのシート画像、クロスオーバーとしてきつ過ぎず緩すぎない印象のシート、トリムレベルは5種あるようだ、こんな内装で泥の中を走るのは気が引ける、画像はネット上から拝借

ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのタイヤホイール画像
↑ ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのタイヤホイール画像、モデルにより20インチとなる、エントリーモデルでは17インチが装備されるがオプションとして19インチと20インチが用意されている、それにしてもこんなペッタンコのタイヤで泥の中を走るのは気が引けると思う、画像はネット上から拝借

ラバーマット
↑ ランドローバー社のレンジローバーイヴォークのオプションのラバーマット画像、キチンとラバーマットが用意されているのはさすがだ、やはりラバーマットは永遠なのだ

イヴォーグの認識を改めなければいけない

このイヴォークについて個人的に今まで勘違いしていたことが2つある。
まず本格的な4WDであること。これはランドローバー社の哲学が込められた本物の4WDの血統なのだ。かなりのヘビーデューティーな利用にも耐えれるだろうと思う。残念ながら日本で使うにはボディー幅が広く少々難儀しそうだ。国産車でのライバルはランクル200といったところだろうか。価格もモデルによるがオーバーラップする。
次に価格帯である。ランドローバー社の車は高価だ、それもイヴォークは非常に高価な車と言った思い込みがあった。1,000万円前後の車だとばかり思っていた。2015年モデルは日本で470万円スタートだが、今回紹介した2016年モデルの価格はいくらくらいに設定されるのだろうか。あまり変わらない事を祈る。
今回紹介したランドローバー社のレンジローバーイヴォークは個人的にクロスオーバーと呼ばれる世界中の車の中でもデザインと機構的な部分で一押しの車だ。日本でも時々走っているところを見ることがあるが街で見かける機会は非常に少ないモデルだ。価格も意外と買いやすいしスタイリッシュ、それに質実剛健な部分も備える一押しのクロスオーバー車である。

今回はこのへんで
では