2013年7月の終わりにメルセデスからAクラスに続いてCLAが発表された。
CLA登場の意義
メルセデスとしてはAクラスが属するセグメントはボリュームゾーンでありドル箱となるべく育成をしなければならないセグメントである。競合車も大変多く質が高い、たとえばGolf7などもライバルの一つなのである。それだけに今回は一気にボディーのバリエーションも増やしてきた。ハッチバックボディーだけではなくセダン型もだ、それがCLAなのだが疑問に思うのは完全なるセダン形状ではなく4ドアのクーペを持ってきたのはどういう意図があるのだろうか。
4ドアのクーペと言う存在
CLAの名前のごとくCLSの雰囲気を引き継ぐモデルであるが、本来CLSは4ドアのクーペボディーなのである。クーペというくらいだから居住性には多少目をつぶって大変スタイリッシュなボディーとなっている。これがお金持ちのオヤジに受けて、ちょい悪オヤジご用達となったわけだ。十分すぎる車格を持った車でリアシートは補助的にしか使わないというところが個人的には贅沢な粋を感じるので嫌いではない。2シーターに通じるモノを持っていると思うのだ。
そのCLSが小さくなってCLAとなった訳だが、近い将来発表されるであろう新型Cクラスとセダンを持ってきてはカブる訳だ。なのでCLAが完全なるセダンではなくて4ドアクーペとしてデビューしたということではなかろうか。
使う側としてはこれを十分意識していないと4ドアセダンを買ったのに使い勝手が悪いということにはなりはしないだろうか。ここのところをきちんと理解しておく必要がありそうだ。
CLAの画像
では実際に見てみよう。
↑ 上がCLS下が今回発表になったCLA、サイズは随分と異なるがCLAが良くCLSの雰囲気を表しているのが分る、CLSの伸びやかな感覚はCLAには無いがディティールは良く再現されていると思う、ただフロントやリアに寸詰まり感があるのは致し方ないところ、それに今時の車らしくというかFFベースなのでボンネット部分が分厚くなっているのが残念、画像はネット上から拝借
↑ メルセデス「CLA」のトランク部分画像、リアガラスは傾斜がきつくトランクリッド下にガラスがもぐりこんでいる、その部分をゴムのモールで蓋をしているのが分る、空力は大変良くてcd値は0.23をマークしている、この先に繋がるトランク形状も面白い
↑ メルセデス「CLA」のトランク部分画像、上のガラス部分から繋がるトランク部分、BMWのミドルセダンを連想する、少しだけコーダトロンカ形状となっていて空力を意識して後方へ長く伸ばしている、短いトランクリッドだが開けると奥行はそこそこあり後席シートバックも倒してトランクスルーになるので実用的、ただ実質のトランク容量は少し不足気味か
↑ メルセデス「CLA」の後方から見たルーフ形状とサイドの形状、こうして見るとなんだかBMWのセダンを見ているようだ、ルーフは前席をピークに後方に向けて緩やかに下がってきている、後席の頭上はリアガラスとルーフの上部の境目あたりになる、同時にルーフの左右も絞り込まれていて後席頭上のスペースはミニマムだ、このリアウィンドウは貼り付けとなっていてモールが無い、画像はCLA250だがCLA180と少し外観が異なりバンパーサイドのスリットはそのひとつ、マフラーは左右に振り分けのデュアルだ
↑ メルセデス「CLA」に大のオッサンが収まった図、モデルの身長は178センチで頭上はギリギリ、ドア側の頭横のスペースも不足していてかなり狭苦しく感じる、足元のスペースもそれほど余裕があるわけでもないがなんとか我慢できるレベル、現代のFF車としては大いに不足だ、この個体はCLA250をベースに内装外装ともオプションが入っているモデルなので豪華に感じる、セダン形状だからと言って後席は広くないところに注意されたし、これは4ドアクーペなのだから
↑ メルセデス「CLA250」のフロントグリル画像、よく見ると粒粒の一つ一つがメッキされていて少しだけきらびやか、遠目に見るとこれが結構豪華な印象を与える、CLA180のノーマル車は良く言えば非常にシンプル悪く言えば素っ気ないがこれはこれで良いと思う個人の好みの問題だ、内装はAクラスに準じるのでそう悪くはないが素晴らしいというレベルでもない
CLAに関してはこれだけ空力が良いと高速巡航が大変楽そうである。コンパクトだが高速で長距離を走る機会の多い人にはいいのかもしれない。
上で紹介したCLA180、それにCLA250これらに加えてCLA45AMGも登場している。こちらはあの2.0Lから360馬力を絞り出す強心臓+4MATICで武装した車だが、比較的小さな車で熱い車かつスタイリッシュな車をお探しの方にはピッタリなのでないだろうか。
今日はこのへんで
では